日刊労働通信社 | 「背伸び消費」からみるアベノミクス効果 編集 持田哲也

「背伸び消費」からみるアベノミクス効果 編集 持田哲也

コラム 経済

 

日経に「賃金、底入れの兆し」「夏の賞与は上昇」「背伸び消費を支える」が書かれている。
「消費者がワンランク上の商品に手を伸ばし始めた背景には、底入れの兆しをみせる賃金の動きがある。厚生労働省の毎月勤労統計によると、5月の現金給与総額は一般労働者が前年同月比0・2%増え、パートタイム労働者も同0・6%増えた。有効求人倍率がリーマン・ショック前の水準に戻るなど、労働環境の好転が賃金に少しずつ波及している。
安倍政権の経済政策『アベノミクス』は株価の上昇を招き、まず株を持つ富裕層の高額消費に火を付けた。これに続くのが、懐具合が良くなった消費者が、もう少し高いモノやサービスにも目を向ける『背伸び消費』だ。『夏のボーナスが増えるとみた消費者が少しぜいたくをはじめた』(野村証券の木下智夫チーフエコノミスト)。株高に沸く金融・保険業は5月の特別給与(ボーナスなど)が前年同月比82・8%増と大きく伸びた。一部では『期待先行』の景気を手取り額で実感できるようになったことが消費を支えている。
ただ、正社員よりも給与水準が低いパートが増えたため、一般労働者とパートを合わせた全体の現金給与総額は前年比横ばいだ。5月の所定内給与の伸び率も一般労働者で前年同月比0・1%増どまり。収益を回復した企業がベースアップなどの賃上げに踏み切らない限り、来年4月に予定される消費増税を境目に、消費が腰折れするリスクもはらんでいる」。
厚労省の毎月勤労統計によると、5月の現金給与総額は一般労働者が前年同月比0・2%増え、パートタイム労働者も同0・6%増えた。賃金、底入れの兆しである。そこに、夏のボーナスが増えるから、消費者が、「背伸び消費」をし始めた。

 

GDP60%以上を占める個人消費に点火したのである。

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