日刊労働通信社 | 米景気の『雪解け』

米景気の『雪解け』

コラム 経済

 
日経の「ポジション」に、「円安、春の目覚め?」「米経済指標好転で」が書かれている。
 
「2月以降、眠っているかのように狭い値動きだった円相場が活気を取り戻すかも―-。そんな期待感が外国為替市場でじわりと広がり始めた。けん引役となりそうなのは米景気の『雪解け』だ。
 
『円相場が良好な米経済指標に反応する度合いが強まっていく』。三菱東京UFJ銀行の内田稔チーフアナリストは新年度の円相場を動かすエンジンが日銀頼みの『円安』から、米経済の強さを背景にした『ドル高』へ交代するとみる。
 
今週から米国では4日発表の雇用統計をはじめ、3月分の景気データの公表が本格化する。米国を襲った寒波の影響が剥落し、米景気の強さを示すデータが出てくる公算が大きい。
 
3月25日発表の3月の米消費者信頼感指数は6年半ぶりの高水準を記録した。米景気の『雪解け』期待は米長期金利を押し上げ、日米金利差の拡大で円売り・ドル買いが進む勢い。年初に揺れた新興国の金融市場もひとまず落ち着いており、リスク回避の円買い懸念が小さいことも追い風だ。
 
『相当の期間、異例の金融支援を実行する』。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は31日の講演で、先月の記者会見が招いた市場の早期利上げ観測をけん制したが、来春の利上げの可能性に言及した前回発言こそ『本音』との見方が市場では根強い。
 
円相場は2月、3月と値幅が2円台の狭いレンジ相場が続いてきた。これほど狭い値動きが長く続いたのはアベノミクスによる円安スタート直前の2012年10~11月以来。為替相場の世界では、狭い値動きが長引けば、その分相場変動のエネルギーをため込むため、その後に相場が大きく動く前兆ともされる。
 
米景気の『雪解け』がもたらす春が一服していた円安相場にも目覚めをもたらすのか。1日の外為市場で円相場は1ドル=103円台半ばをつけ、3週間ぶりの円安水準となっている」。
 
円相場は、2,3月と値幅が2円台の狭いレンジ相場が、続いてきたが、米景気の「雪解け」期待が、米長期金利を押し上げ、日米金利差の拡大で、円売り・ドル買いの流れとなった。市場では、6月末には、1ドル=108円もとの見方が出ている。
 
編集 持田哲也

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