日刊労働通信社 | 石破茂幹事長の処遇

石破茂幹事長の処遇

コラム 政治

 

 

産経に「THE改造」「対決? 禅譲?」「『石破首相』への道」が書かれている。




内閣改造と自民党役員人事をめぐり、石破茂幹事長の処遇が注目されている。『ポスト安倍』の
最右翼と目されるだけに、安倍晋三首相にとって石破氏の扱いが命取りになりかねないからだ。
一方、石破氏側近らの間では、無役になって来年秋の党総裁選で首相と真っ向から戦うべきだと
する『主戦論』と『禅譲論』が交錯。石破氏自身、決断を迫られている。

永田町で人事に関する情報が飛び交う中、石破氏は17日、思わず周囲にこう漏らした。『新聞
が書くのは勝手だが、それでそわそわする人もいるのだ』、その言葉は自分について語っている
かのようでもあった。

8日のBSフジ番組で『人事は首相が決めることであって、われわれがいいとか悪いとか言うべ
き話ではない』と首相の意向に従う考えをにじませた石破氏。平成24年9月の幹事長就任以降、
首相に正面から楯突いたことは一度もない。

集団的自衛権の行使容認を巡る議論でも、首相サイドの意向を尊重し、持論でもある行使を担保
する『国家安全基本法案』制定を封印した。生真面目な性格から、政府・自民党内の結束の乱れ
は内閣や党の支持率低下につながる、との思いは人一倍強い。だが、決して『首相のイス』への
野心を失ったわけではない。周囲に『幹事長である間は安倍さんを支え続ける』と語り、役職を
退いた後の『反転攻勢』を示唆したこともあった。

ただ、幹事長をいつまで続けるべきか、閣僚ポストの打診があった場合に受けるかどうかを巡っ
ては、石破氏を囲む勉強会『さわらび会』や石破氏に近い議員でつくる『無派閥連絡会』の中で
も意見は割れている。

首相の長期政権が視野に入る中で、『幹事長のままでは総裁選に出る機会を逸してしまう』と危
機感を抱き、主戦論を唱えるのが、浜田靖一元防衛相や若手議員らだ。『次期総裁選に幹事長や
閣僚として出馬すれば<明智光秀>呼ばわりされる』。提示されたいずれのポストも固辞し、来
年の総裁選で首相に挑戦状をたたきつけるよう求めている。

これに対して、禅譲路線を進言しているのが、鴨下一郎元環境相や山本有二元金融担当相ら。
長期政権が視野に入るのは世論の支持が今後も見込まれためで、それならば盾突くのは得策では
ない。そんな考えのもと、首相が退くまで首相を支え、その座を引き継ぐ形で総裁選を勝ちぬく
シナリオを描く。当然、次期総裁選は出馬を見送るのが無難と判断している。

首相サイドからしても、幹事長を続投させるかどうかは悩ましいところだ。6月中旬、首相に近
いベテラン議員の一人が石破氏の幹事長続投を耳打ちすると、首相は苦笑いを浮かべながら、
『考えておきます』とそっけなく答えるだけだった。

思い起こされるのは、昭和53年の総裁選。このとき党員による予備選が行われ、当時の福田赳
夫首相は、田中角栄元首相の全面支援を受けた大平正芳幹事長に敗れた。幹事長として党をグリッ
プさせるより、閣内で押さえ込んだ方が首相にとっては得策だとの見方は今でもある。

そもそも、2人は歴史認識問題、靖国神社参拝などを巡ってはスタンスが異なる。第1次安倍政
権下の平成19年7月に自民党が参院選で惨敗した際には、代議士会で石破氏が首相に面と向かっ
て『何を反省するのかはっきりしてほしい』とかみつき、『今も2人の心の距離は縮まっていな
い』(首相側近)とされる。このため石破氏を無役にするとの選択もあるが、党内に亀裂が入る
可能性は否定できない。

周囲にさざ波が立つ中、当の石破氏は7月初旬、都内のホテルで側近らと会食した際、『幹事長
の仕事は大変だ』と愚痴をこぼした。側近の一人が『早く辞めてはどうですか』と水を向けると、
大きくため息をつきながらこう答えた。『それができればいいが、そうもいかないんだよなあ・・
』その表情は苦悩に満ちていたという」。

石破茂幹事長は、来年9月の総裁選に出場するかどうか、苦悩していると言うが、安倍晋三首相
は、「出場は必至』として、石破氏の処遇を決断する。幹事長の続投はなく、閣内封じ込めであ
る。拒否すれば無役にするしかない。石破首相への道を封じるためにで、ある。それが権力闘争
である。石破氏にとって、禅譲論などあり得ない。主戦論しかないのである。派閥の領袖たちは、
安倍長期政権を望まず、石破氏出馬を促す。自民党内を2つに割っての戦いは必然なのである。




編集 持田哲也

 

« »