「辺野古移設反対は全有権者の36%に、容認は60%超に」

政治

普天間3

朝日の社説に「沖縄3区補選」「『辺野古が唯一』脱せよ」が書かれている。

「政府がむき出しの力で抑えつけようとしても、決して屈しないし、あきらめない。県民のそんな思いが改めて示された。

注目の衆院沖縄3区補選は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設反対をかかげる屋良朝博氏が、安倍政権が推した元沖縄北方相・島尻安伊子氏を破って当選した。

昨秋の知事選で、政権側の候補は移設の是非を語らない『辺野古隠し』に徹し、批判を浴びた。島尻氏は今回、普天間の危険性を取り除くためだとして容認姿勢を明確にしたうえで、経済振興策などを訴えた。だが有権者には届かなかった。

当然の結果ではないか。

2月の県民投票では、辺野古の海の埋め立てに反対する票が7割以上を占めた。しかし政権は一顧だにせず、3月下旬には新たな海域への土砂投入を始めた。3区の有権者を対象に朝日新聞などが実施した世論調査では、68%が政権の姿勢を『評価しない」
』と回答。参院選を前にした重要な補選だというのに、首相は応援のために現地に入ることすらできなかった。

いったい政権は、この問題にどんな展望を持っているのか。

埋め立て予定海域に軟弱地盤が広がっていることが明らかになった。工事は可能なのか。完成はいつで、事業費はどこまで膨らむのか。政権は具体的な説明をほとんどしていない。はっきりしているのは、当面できる作業を急ぎ、既成事実を積み上げるのに躍起な姿だけだ。

民意と政権の乖離が目立つのは辺野古だけではない。沖縄3区には名護市や沖縄市などのほか、米軍北部訓練場を抱える地域も含まれる。16年末に同訓練場の半分にあたる約4千ヘクタールの土地が返還された。政権はその成果をアピールするが、返還の条件として建設されたヘリコプター着陸帯近くの住民は、激しい騒音や事故の不安に悩まされている。普天間と辺野古の関係と同じで、たらい回しでは真の負担軽減にはならないことを、県民は間近な例を通して熟知している。

玉城デニー知事は就任以来、政府に対し、工事を一時やめて話し合うより繰り返し求めてきた。だが、かたくなな姿勢は変わらず、今月10日に普天間飛行場の地元宜野湾市長も交えて2年9カ月ぶりに開かれた『負担軽減推進会議』でも、大きな進展は見られなかった。

補選で当選した屋良氏は、記者や研究者として基地問題に取り組み、米海兵隊の運用見直しや普天間の機能分散を提案してきた。政府はそうした見解にも誠実に耳を傾け、今度こそ『辺野古が唯一』の思考停止状態から脱しなければならない」。

社説の主旨である「『辺野古が唯一』脱せよ」に、異論がある。衆院沖縄3区補選で辺野古移設反対を掲げる屋良朝博氏が、移設容認を掲げた元沖縄北方相・島尻安伊子氏を1万6700票差で破って当選した。朝日の出口調査によれば、自民支持層の2割、公明支持層の3割が屋良氏に投票している。沖縄3区の投票率は43・99%にとどまり、県民投票率52・48%を大きく下回っている。与党のオウンゴールとなるが。2月の県民投票で辺野古埋め立て反対が7割を占めたが、全有権者に占める得票率は、36%にとどまっている。県知事選、県民投票、沖縄3区補選と「辺野古反対」の民意が3連勝の形となったが、その内実は、全有権者の36%しかないが、ファクトである。全権者の6割は辺野古移設容認となるが。

問題は、辺野古移設が普天間移設の唯一の解であることだ。外交・安保案件である基地移設は、政府の権限であり、知事の権限外であるからだ。辺野古移設は、日米同盟に基づく日米両政府の約束事であり、県知事に辺野古移設を止める権限はないことは、16年12月の最高裁判決で確定済みである。日本は法治国家であるから、沖縄県知事も判決順守が責務となる。にもかかわらず、県知事が法廷闘争を辞めない理由は何か、である。県知事を支援する「オール沖縄」の核心である共産党が日米同盟破棄が狙いであるからだ。中国の脅威が沖縄県周辺に迫っており、米海兵隊が抑止力になっているのに、である。辺野古移設反対の翁長前知事、玉城デニ―知事は、中国共産党の間接侵略の手先となるが。

読売の「スキャナー」に「自民参院選へ危機感」「衆院補選2敗」「閣僚ら失言も痛手」が書かれている。

「衆院大阪12区と衆院沖縄3区の両補欠選挙で、自民党は2敗を喫した。『大阪ダブル選』から続く悪い流れを断ち切れず、党内では夏の参院選への危機感が高まっている。参院自民党を中心に『衆参同日選』を期待する声も出始めた。

<恨み節>

『大阪はダブル選の流れを食い止めることができなかった』。自民党の甘利明選挙対策委員長は21日、党本部で肩を落とした。 

沖縄3区は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先となる名護市辺野古を抱え、当初から苦戦が予想されていた。自民党の北川知克・元環境副大臣の死去に伴う大阪12区には、北川氏のおいにあたる北川晋平氏が出馬。自民党は2敗を避けるため、大阪では『弔い選挙』をアピールし、幹部らを大量投入した。

だが、大阪府知事・大阪市長のダブル選勝利の勢いに乗る日本維新の会に及ばなかった。塚田一郎・前国土交通副大臣、桜田義孝・前五輪相の失言による辞任も逆風となった。

安倍首相は選挙戦最終日の20日、大阪入りした。憲法改正で維新の協力を期待する首相は、大阪ダブル選では応援入りを見送った。自民党内の不満に加え、『補選の結果は参院選に影響する』(岸田政調会長)だけに、今回は重い腰を上げた。

首相は選挙区内の3か所でマイクを握ったが、維新への直接の批判は封印。6月に大阪市で開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議に向けた視察も兼ねたため、府連からは『どこまで本気で応援する気があったのか。もっと早く来てくれれば情勢は変わった』と 恨み節が漏れた。   

<07年の再来危惧>

公明党も及び腰だった。甘利氏は15日、公明党の山口代表が『(大阪で)首相とマイクを握る』と述べたが、実現しなかった。維新は衆院選で公明党が候補を立てる関西6選挙区への候補擁立を見送っているが、ダブル選での対立を受けて解消する構えを見せている。『維新との関係修復を考えれば、代表は大阪に入らない方がいい』(党関係者)との判断が働いたようだ。

2補選で敗れた結果について、自民党内では『維新が強い大阪と、米軍基地問題を抱える沖縄の事情は特殊。全国的な流れではない』(幹部)とみる向きが少なくない。それでも、第1次安倍内閣時代に閣僚らが相次いで辞任し、歴史的な大敗を喫した2007年参院選の再来を危惧する声は根強い。

<衆参同日選>

夏の参院選で改選を迎える自民党参院議員を中心に、衆院選を参院選に合わせて行う『衆参同日選』への期待も高まっている。衆院議員の後援会組織がフル稼働するため、参院選で票を上積みする相乗効果があるとされるためだ。

首相側近の萩生田光一幹事長代行は18日、10月の消費増税延期の可能性に言及し、『国民の信を問うことになる』と述べた。政府・与党内では『増税延期はあり得ない。萩生田氏の<観測気球>』(首相周辺)との見方が専らだが、閣僚経験者は『衆院選で勝てると思えば、首相は同日選に踏み切るのでは』と指摘する。

≪野党共闘に課題≫

野党は、夏の参院選での共闘に向けた『試金石』と位置付けた沖縄3区補選の勝利に手ごたえを感じている。国民民主党の玉木代表は21日、高松市で記者団に『参院選の前哨戦であり、一つのモデルになる』と述べ、候補者一本化に向けた調整に意欲を示した。

沖縄では、野党各党が『側面支援』に徹し、政党色を薄めた地元主導の『オール沖縄』を強調して支持を広げた。党幹部は候補者と並んでの街頭演説を見合わせ、秘書らが地元の企業回りなどに走り回った。一方、大阪12区補選では、野党間の思惑の違いも表面化した。参院選での連携を見据え、共産党が前衆院議員を無所属で擁立し、各党に支援を呼びかけたが、共産以外で推薦を出したのは自由党と社民党府連にとどまった。

立憲民主、国民両党は自主投票を貫き、立民の枝野、国民の玉木両代表が無所属候補陣営の激励に入ったものの、『理想的な共闘の形にはならなかった』(共産党関係者)との声も出た。

野党各党は、参院選で全国32ある改選定数1の『1人区』での候補者調整を進めている。これまでに候補一本化で合意したのは、愛媛、熊本と、地元の調整が整い次第『追認する』と決めた沖縄の3選挙区にとどまる。『16年に比べて調整はかなり遅れている』(国民幹部)のが実情で、統一地方選期間中は控えた野党の幹事長・書記局長会談を開いて調整を急ぐ考えだ。

今後の焦点は、1人区ですでに24人の擁立を発表した共産党との調整となる。立民は5人、国民は6人の公認候補の擁立をそれぞれ発表しており、多くが共産候補と競合している。16年参院選では、共産党は候補者を取り下げることで協力したが、今回は『最後はおろすと期待していたら大失敗する』(小池書記局長)と他党をけん制している」。

衆院大阪12区での野党共闘候補宮本岳志氏の惨敗は、1人区で24人を擁立している共産党の参院戦略に転換を迫るものとなった。共産党アレルギーの強さが、である。共産党は32の1人区での24人の取り下げに応じざるを得ない。野党共闘に加速度がつくが、裏に回らざるを得ない共産党が野党共闘の最大のアキレス腱となるのも事実である。共産党叩きが、与党の参院選の勝利の方程式となるが。

日経に「自民、参院選へ立て直し」「10年ぶり補選敗北」「現有議席失う政権『緩み』警戒」が書かれている。

自民党は21日投開票の衆院大阪12区と沖縄3区の補欠選挙で、国政の補選として10年ぶりの敗北を喫した。同日実施された統一地方選後半戦では堅調に議席を獲得しているが、閣僚の失言など『長期政権の緩み』への指摘は多い。夏の参院選に向けて立て直しを急ぐ構えだ。安倍晋三首相が補選敗北の挽回をにらみ衆参同日選に踏み切るのではとの憶測も出ている。

<衆参同日選 憶測も>

自民党の二階俊博幹事長は21日夜、自民党本部で2補選の敗北について『大変残念な結果だ。謙虚に受け止めて敗因分析を急いで今後に備えたい』と記者団に語った。自民党が国政補選に公認候補を立てて敗れたのは野党だった2009年10月の参院神奈川、静岡両選挙区の補選以来だ。当時は民主党が1カ月前に政権交代を果たした勢いを維持していた。公明党が自民との選挙協力をためらうなど自公の枠組みも揺れていた時期だった。

自民、公明両党は今回の補選の結果と政権運営への評価を切り離したい考えだ。二階氏は『選挙だから多少の(評価の)影響はあるだろうが、即、政権の成否が問われているとは思っていない』と強調した。参院選への影響についても『ないとは言わないが、この結果を受けて候補者は緊張感を持って臨む。雪辱を果たしたい』と述べた。

公明党の斉藤鉄夫幹事長は『それぞれの選挙区の事情があった』と指摘した。大阪12区では先の大阪府知事・市長ダブル選を制した日本維新の会が勢いに乗った。沖縄3区は米軍普天間基地の移設先である名護市辺野古がある。移設問題が争点となった昨秋の沖縄県知事選も自公などが推した候補が敗れた。これらの流れを食い止められなかったとの分析だ。

補選や統一地方選を通じ、野党が党勢回復の糸口をつかんだとは言いがたい。ただ、今回の参院選で改選を迎える自民議員は、第2次安倍政権発足から半年後の13年参院選で勢いに乗って大勝しており、『反動減』を懸念する声は多い。改選67議席から1つでも減らせば、参院での単独過半数は維持できなくなる。

『政権の緩みと取られたところもあった』(斉藤氏)との指摘もある。4月上旬には塚田一郎国土交通副大臣と桜田義孝五輪相が失言で相次いで辞任した。7日投開票の4県の知事選は自民支持層が割れる保守分裂だった。自民党は補選敗北を契機に立て直しを図る。

首相に近い自民党の萩生田光一幹事長代行は18日、10月に予定する消費税率10%への引き上げを延期する可能性に言及し、その場合には『信を問う』必要があると指摘した。5月には新天皇即位でお祝いムードが期待され、トランプ米大統領の来日も予定される。

6月末には首相が議長を務める20カ国・地域(G20)首脳会議が大阪で開かれ、外交成果を強調しやすい。

党内では首相が今後の経済情勢によっては、夏の参院選に合わせた衆参同日選や早期の衆院解散に踏み切るとの憶測が出ている。

二階氏は記者団に衆参同日選の可能性を問われると『今のところ考えていない』と述べるにとどめた。公明党の斉藤氏は『有権者がとまどう複雑な選挙だ。解散後にどういうことが起こるか分からず大きなリスクがある。好ましくない』と首相をけん制した。

≪2補選の自民候補 無党派に浸透せず、大阪13%、沖縄は23%≫

21日投開票の衆院大阪12区、沖縄3区両補欠選挙で、共同通信が実施した出口調査によると、『支持する政党はない』と答えた無党派層のうち自民党候補に投票したのは、大阪12区では13・6%、沖縄3区では23・8%にとどまった。無党派層に浸透できておらず、夏の参院選を前に課題が浮き彫りとなった形だ。

無党派層から最も多くの支持を集めたのは、大阪12区では無所属元職の樽床伸二氏で40・7%。日本維新の会新人の藤田文武氏が36・7%で続いた。無所属元職の宮本岳志氏は9・0%だった。

自民党新人の北川晋平氏は同党支持層も53・5%しか固められず、23・1%が藤田氏、21・3%が樽床氏にそれぞれ流れた。北川氏を推薦した公明党の支持層のうち、同氏に投票したのは71・3%止まりだった。

沖縄3区では、野党の支援を受けた無所属新人屋良朝博氏が無党派層から76・2%の支持を得た。公明党支持層も31・4%が屋良氏への投票に回った。自民党支持層の18・1%が同党新人の島尻安伊子氏ではなく、屋良氏に投票したと答えた」。

衆院2補選での自民党敗北の要因は、自民支持層の一部が相手候補に回ったことである。大阪12区では、北川氏は53・5%しか固められず、藤田氏に23・1%、樽床氏の21・3%も回っている。沖縄3区でも、18・1%が屋良氏に投票している。自民支持層の思想武装が急務となる。

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