政治

「内閣支持率46・5%、与党支持率49・2%、野党支持率13・3%」

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 8月12日、安倍晋三内閣の支持率低下に対し、日本株は逆行して上昇してきた。その背景には支持率が下がれば、財政出動など政策を打ち出すとの期待がある。都内で5月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

東京に「共同世論調査」「内閣改造『評価せず』45%」「麻生氏留任『よくない』51%」が書かれている。

「共同通信社が2、3両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、内閣改造と自民党役員人事を『評価しない』との回答は45・2%で、『評価する』の31・0%を上回った。安倍内閣の支持率は46・5%で、前回9月の調査から0・9ポイント減となった。不支持は1・8ポイント減の38・2%だった。

内閣改造は通常、政権基盤の強化や求心力回復を狙って行う。直後に支持率が上がるケースが多いが、今回は政権浮揚にはつながらなかった形だ。

安倍晋三首相が麻生太郎副総理兼財務相を留任させたことについて『よかった』と答えた人の割合は33・5%で、『よくなかった』は51・9%だった。石破茂元幹事長を主な自民党役員や閣僚に起用しなかったことについては『納得できる』43・3%、『納得できない』41・0%でほぼ拮抗した。

首相が自民党の改憲案を次の国会に提出できるよう取りまとめを加速すべきだとの意向を示していることについて賛成は36・4%、反対は48・7%だった。

安倍内閣が優先して取り組むべき課題(二つまで回答)について聞いたところ『年金・医療・介護』が38・7%で最も多く、『景気や雇用など経済政策』36・1%、『子育て・少子化対策』22・3%と続いた。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を進める政府方針について『支持する』は34・8%、『支持しない』は54・9%だった。

政党支持率は自民党が前回比1・4ポイント減の44・8%で、立憲民主党は2・4ポイント増の8・7%。公明党4・4%、日本維新の会2・6%、共産党2・2%、国民民主党1・0%、社民党0・8%、自由党0・6%、希望の党0・5%。『支持する政党はない』とした無党派層は33・0%だった」。

以上の調査結果から次のことが読み解ける。

内閣支持率は前回調査(9月20日、21日)より0・9ポイント減の46・5%、不支持率は1・8ポイント減の38・2%、自民党支持率1・4ポイント減の44・8%、立憲民主党2・4ポイント増の8・7%。内閣改造評価しない45・2%が押し下げた形となった。特に麻生財務相留任を評価しない51・9%が、である。安倍晋三首相において、麻生氏留任は規定の人事であり、内閣支持率が微減の46・5%は想定内である。憲法改正への布陣としての内閣改造・党役員人事直後の内閣支持率としては合格点である。

問題は、野党支持率の低迷である。立憲民主党8・7%+共産党2・2%+国民1・0%+社民党0・8%+自由党0・6%=13・3%に対して与党支持率は自民党44・8%+公明党4・4%=49・2%もある。支持政党なしは33・0%あるが、参院選の投票率を65%と想定しても、野党に加算される支持政党なしからの上限は3ポイント前後しかない。現時点で、参院選と国民投票のダブル選で与党の圧勝となるが。自公支持層への9条2項維持・自衛隊明記案の思想武装が必須となるが。野党支持率低迷は、国民から政権担当能力なしと見限られたからであり、9条2項維持。自衛隊明記案は戦争への道とのフェイクニュースに支持政党なしの動きが限定的となる。安倍晋三首相にとってダブル戦圧勝の好機となるが。

産経の「石平のChina Watch」に「『世界の工場』大移転も」が書かれている。

 「9月24日、米国政府は中国製品に対する制裁関税の第3弾を発動し、それに対して中国政府は直ちに報復措置の発動に踏み切った。これで中国の米国に対する輸出品の約半分、米国の中国に対する輸出品の8割以上が高い関税を課されることとなり、米中間の貿易戦争は史上最大規模の『全面戦争』となった。貿易戦争の展開が米中両国の経済や政治に与える影響について本紙でもさまざまな分析を行っているから、今回は、いわば『China Watch』の域を越えて、米中貿易戦争の拡大化・長期化が、日本を含めたアジア地域全体にどのような影響を及ぼすかを検討してみたい。

米中貿易戦争がアジア地域の経済にもたらす最大の影響の1つは『世界の工場』の中国からの大移転ではないかと思う。近年、中国国内の人件費の高騰などの影響で、各国の生産メーカーの多くが向上や拠点を中国から東南アジアへ移転する動きが活発化している。今後の米中貿易戦争において、中国大陸からの対米輸出が高い関税を課されるため、それを避けての外資企業の中国からの移転はより一層加速化する。

一方、アメリカ国内では中国からの輸入品が制裁関税によって割高となり、流通業界のバイヤーたちは当然、東南アジアなどへ行って代替品を求める。それに応じて東南アジア地域の関連産業は設備投資を拡大して生産拡大を図り、多くの外資企業も中国から工場をこの地域へ移していく。その結果、場合によっては数年間のうちに、世界の工場の東南アジアへの大移転が完成してしまい、中国には二度と戻らないのである。

米中貿易戦争の長期化がアジア地域にもたらすもう一つの良い影響は、中国の『一帯一路構想』のしかるべき早期終了であろう。インフラ投資を柱とするこのような壮大な構想をアジア地域で進めていくには、中国が持つ莫大な外貨準備こそが資金面の支えになっている。だが、米国との貿易戦争で中国の貿易黒字が大幅に減っていくと、中国の手持ちの外貨準備はいずれか底をつく。そうすれば『一帯一路』は単なる絵に描いた餅にすぎない。習近平主席の『新植民地戦略』は失敗に終わる運命となる。

米中貿易戦争が日中関係に与える影響に関していえば、それは当然、習近平指導部を『関係改善』へと駆り立てる効果を持つことである。中国からすれば、米国市場から締め出された中国製品の日本への輸出を拡大したいし、外資企業が中国から撤退していく中で日本企業をできるだけつなぎ留めたい。そして、風前のともしびとなった『一帯一路』の延命のためにはぜひ日本側の協力が欲しい。習近平主席は今後、心にもない『日中友好』を盛んに唱えるのであろう。

米中貿易戦争が日本経済にもたらす影響となると、良い面と悪い面の両方があると思う。貿易戦争において、中国も米国からの輸入品の多くに高い関税を課すこととなったから、中国国内メーカーは、今までアメリカから調達している生産に必要な部品などを今後日本から買うことになるかもしれない。結果的には日本の中国に対する輸出拡大につながることとなろう。一方、中国に進出している日本企業が貿易戦争のしわ寄せを受けることとなり、日本経済にとっては損する面もある。

もう1つ、貿易戦争が長期化すると、日本にくる中国人観光客が減る方向になると思う。貿易戦争で中国の貿易黒字が減って手持ちの外貨準備が減ると、国民に対する外貨管制を厳しくするのは必至である。『金持ちの中国人観光客』と彼らによる『爆買い』はいずれ過去のものとなるかもしれない。日本側の関係業界はそれを見通して、そろそろ善後策を考えた方がよいのではないかと思う」。

米中貿易戦争の拡大・長期化は、世界の工場の東南アジアへの大移転と外貨準備高のゼロによる「一帯一路」構想のとん挫となる。中国経済の大失速による国民の造反有理となるが。

日経に「本社世論調査」「内閣支持5ポイント減の50%、改造『評価しない』44%」が書かれている。

「日本経済新聞社とテレビ東京は第4次安倍改造内閣の発足と自民党役員人事を受けて2、3両日に緊急世論調査を実施した。内閣支持率は50%となり、9月の前回定例調査から5ポイント下落した。自民党支持層では82%と4ポイント下がった。無党派層は20%で9ポイント下落した。内閣不支持率は全体で42%と3ポイント上昇した。

改造後の安倍内閣や自民党執行部の顔ぶれについて『評価しない』は44%で『評価する』の28%を上回った。自民党支持層では『評価しない』が28%、無党派層では50%だった。

新内閣や党執行部の顔ぶれを『評価しない』と答えた人に理由をたずねると『派閥の意向にとらわれていた』が26%と最も多かった。『若手の登用が進んでいない』が17%で続いた。

安倍内閣を支持する理由(複数回答)を聞いたところ『安定感がある』が47%、『国際感覚がある』が34%、『指導力がある』が24%だった。不支持の理由(複数回答)では『人柄が信頼できない』が48%と最も多かった。

首相に期待する政策(複数回答)で最も多かったのが『社会保障の充実』で41%。『景気回復』が40%、『外交・安全保障』が32%、『教育の充実』が30%だった。首相は秋の臨時国会に自民党の憲法改正案を提出することに意欲を示しているが、首相に期待する政策で『憲法改正』は13%にとどまった。

2019年10月に消費税率を8%から10%に引き上げる首相の考えについては『賛成』が42%で『反対』が50%だった。調査は日経リサーチが2、3両日に全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD方式)による電話で実施。943件の回答を得た。回答率は42・9%。
 
≪人事派閥の意向が影、改造後初の支持率下落≫

日本経済新聞社の世論調査で内閣改造・自民党役員人事後に内閣支持率が下がったのは、第1次 第2次を通じて安倍政権では初めてだ。2012年12月の第2次政権発足以降、改造や参院選後の組閣で支持率は平均すると5ポイント程度上昇していた。  内閣改造は政権浮揚につながる例が多いが、今回は人事が政権運営に影を落とす結果となった。  

首相は2日の内閣改造でいわゆる『入閣待機組』を多く起用した。初入閣は第2次政権発足以来の内閣で最多の12人だった。9月の総裁選で幅広い派閥の支持を得たため、各派の要望を受け入れた。党内の人事への不満は一定程度解消したが、今回の世論調査では内閣や党執行部の顔ぶれを評価しない理由で『派閥の意向にとらわれていた』が26%にのぼった。

首相はこれまで人事を契機に政権浮揚を図ってきた。第2次政権の6回の改造と組閣の後の支持率をみると、16年8月の第3次再改造内閣発足後の1回だけが横ばいだった。残り5回はすべて支持率が上がった。

14年8月は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した後で支持率が49%だった。9月の改造で小渕優子経済産業相ら過去最多に並ぶ5人の女性閣僚を起用し、幹事長に谷垣禎一氏をあてる人事をすると60%に上がった。

第1次政権では07年8月の1回だ。『お友達内閣』と批判されていたが官房長官を塩崎恭久氏から与謝野馨氏に代えるなどベテランを要職に起用すると支持率は28%から41%に上昇。前月まで不支持率が支持率を上回っていたが逆転した。

歴代政権でも改造をすると支持率が上がる例がほとんどだ。首相自身も経験している。小泉純一郎政権の03年9月、当時当選3回で幹事長に抜てきされたときは小泉内閣の支持率は45%から65%に20ポイントも上がった。

今回のように改造後に支持率が下がった例は少ない。1997年9月の第2次橋本改造内閣の発足時は、当時の橋本龍太郎首相がロッキード事件で有罪となった佐藤孝行氏を総務庁長官に起用した。世論の反発を受け、支持率は改造後に44%から43%に、不支持率は31%から36%になった。

民主党政権下では野田佳彦首相が12年10月の改造で田中慶秋氏を法相に起用すると、同氏の外国人献金問題などが発覚した。田中氏が辞任すると改造前に比べて支持率は13ポイント下落した。

<日米物品協定「評価」45%>

日本経済新聞社の緊急世論調査で、9月の日米首脳会談で安倍晋三首相とトランプ米大統領が農産品などの関税に関する交渉を始めると合意したことについて聞いたところ『評価する』が45%だった。『評価しない』の36%を上回った。

9月の首脳会談ではモノの輸出入にかかる関税の引き下げや撤廃について定める物品貿易協定(TAG)の交渉を始めると合意した。農産品など幅広い品目が対象だ。

前回9月の定例世論調査ではトランプ氏による日本の貿易黒字の削減要求に「応える必要はない」との回答が76%だった。今回の緊急世論調査では安倍内閣を支持する理由(複数回答)のうち『国際感覚がある』は34%と2番目に高かった」。

日経調査の内閣支持率は5ポイント減の50%、不支持率は3ポイント増の42%。改造を評価するは26%しかないのに、である。問題は、評価しない理由の第1が派閥の意向にとらわれていたであるが、自民党の党是である憲法改正を実現するためとの大義があるが。この大義に国民が納得すれば、評価するが50%になり、内閣支持率50%が岩盤支持率となるが。自民支持層の思想武装が急務となる。

「海洋放出は国際標準」

政治

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朝日の社説に「福島の汚染水」「海洋放出ありきではなく」が書かれている。

「東京電力福島第一原発で増え続ける汚染水を、そう取り扱うべきか。政府が福島県富岡町、郡山市、東京都内で開いた公聴会で、今後の方針を決める難しさが浮き彫りになった。

炉心を冷やすための注水や地下水の流入で、いまも日々、放射能で汚染された水が生じている。浄化装置で大部分の放射性物質を除去しているが、トリチウム(三重水素)を取り除くことはできていない。

トリチウムを含む汚染水は、原発敷地内のタンクに移して保管されている。その数が900基に増え、徐々に用地がなくなりつつある。政府は2020年ごろ限界になるとみており、今後の方針を決めるまでの時間的な余裕はあまりない。

経済産業省の作業部会は『薄めて海に流す』『深い地層に注入する』『水蒸気にして大気中に出す』など5案を検討した結果、海洋放出であれば費用と期間を最小にできるとの評価をまとめた。政府内では、この案が最も有力視されている。

たしかに、トリチウムは自然界でも生じているほか、全国の原発は運転中にできたトリチウムを法定基準に従って海に流している。しかし、だからといって、福島の海に汚染水を流せばいいと考えるのは早計である。

いまだに福島産の食品の輸入を禁じる国々があるなか、地元や漁業や農業の復興に努力を重ねている。ここでトリチウムを海に流されたら風評被害が広がる、と懸念するのは当然だ。公聴会でも海洋放出への反対意見がほとんどだった。

しかも先月、基準を超える放射性のストロンチウムやヨウ素が汚染水に残っていたと報じられた。地元は『話が違う』と不信感を募らせている。わずか3カ所の公聴会では不十分なのは明らかだ。政府はもっと対話の努力を重ねてもらいたい。

その際、海洋放出ありきの姿勢では議論が成立しない。ほかの選択肢も真剣に検討することが信頼関係の礎となる。

たとえば、今回の公聴会では『放射能が弱まるまで大型タンクで保管してはどうか』という提案が相次いだ。この提案をはじめ、さまざまな選択肢の長所と短所を冷静に見きわめて議論する必要がある。

広く社会に受け入れられる方針を決めるには、専門家に地元住民を含む市民も加わって意見交換を積み重ねることが不可欠だ。政府や東電は議論の材料となる情報を十分に開示し、丁寧に説明しなければならない。合意づくりは、原発を国策としてきた政府の責任である」。

社説の主旨である「海洋放出ありきでなく」に異論がある。

トリチウムを含む汚染水は、原発敷地内のタンクに移して保管されているが、その数は900基に増え、用地がなくなりつつあり、2020年が限界となり、その対策として、政府は「薄めて海に流す」「深い地層に注入する」「水蒸気にして大気中に出す」など5案を検討したが、費用と期間を最小にできるからと海洋放出案を有力した。

問題は、トリチウムを含む汚染水の海洋放出は、国際標準であり、海外と国内でも実施済みであり、問題は発生していない。そもそもトリチウムは発する放射線のエネルギーが弱い上に、体内に取り込まれても速やかに排出される。科学的根拠と実績を踏まえての海洋放出なのである。規制委も唯一の解決策としている、風評被害への反対はあるが、最後は、安倍晋三首相の政治的決断による以外にない。

朝日の「平成とは」④に「安定も変化も未来像探す若者」が書かれている。

「気温35度の土曜日。額から汗を垂らしながらビラを配る年長世代を、若者たちが軽い身のこなしでひらりと避ける。見ていて、いたたまれない気持ちになる。

『おばあちゃんの原宿』と呼ばれる東京・巣鴨の駅で、改憲に反対する活動に立ち会った。若者グループSEALDsに影響を受けて結成した主に60代以上の人たちで、その名もOLDs。      

街頭に立つのは170日を超えたが、『若者で署名するのは1万人に1人』と大学名誉教授の高橋正明さん(73)は言う。今の政権でいいんですかと呼びかけると『いいでーす』と答える。『安倍さんをいじめないで』と言った人もいた。

メンバーが若かりし頃、世界で若者が反政府デモをしていた。だが今、若い世代の政権与党への支持は高い。昨年の総選挙の出口調査で比例区の自民党に投票した人は60代で29%だったが、20代は47%に上った。

教育のせいなのか。周囲から浮くのを恐れるのか。50代の記者も加わって議論したが、答えは出ない。

無知や無関心が理由の一つではという声もある。なら、いわゆる意識高い系はどう考えているのだろう。

中立的な立場で若者の政治参加を促しているグループの会合で聞いてみた。『政権支持イコール保守化ではないのでは』と学習院大2年の男子学生は言いつつ、こう続けた。『野党を選びリスクを避けて現状維持を望むのは確かです』

多感な頃、政権交代と東日本大震災を経験した。大人たちの民主党政権への評価と比べると、安倍政権は大きな失点がないように見える。就職も好調だから交代を求める理由がない。

大学に入って政治に興味を持ったという東京学芸大3年の女子学生は、自分をリベラルだと考える。LGBTの権利擁護や女性差別撤廃に強く賛同する。その上で、昨年の総選挙で投票したのは自民党だった。

朝日新聞の切り抜きをよく送ってくる70代の祖父母は、今の政権は戦争ができる国にしようとしていると言う。『でも、ピンと来なくて。憲法9条で日本が守られているとは思えない。公文書偽造やモリカケ問題はもちろん擁護できないけれど、私たちの世代は経済の安定を強く望むから、消極的支持でも与党を選ぶ』

多くの若者に話を聞いたが、共通するのは『安定志向』だった。それに憲法9条に対するこだわりのなさが加わる。平成の終わり、若い世代が願うのは『現状維持』だけなのだろうか。

≪保守と革新従来の常識とは逆≫

早稲田大学准教授の遠藤晶久さん(40)は6年前、政治意識の調査をして、あることに気づいた。『若い世代に何かが起きている』

学生に政党名を示し、『保守』と『革新』の間に位置づけてもらう。パソコン画面で回答者がどこに視線を向けたかが分かる。

自民は保守であり、社民や共産は革新政党だというのが『政治の常識』だ。しかし、回答者は目をさまよわせていた。

うーんと思ったのもつかの間、遠藤さんは驚くべき視線の動きを目にした。通常は保守とされる日本維新の会で迷わず『革新』を選び、逆に共産党は『保守』寄りだったのだ。

年長世代とは正反対の結果が出たのは、なぜか。知人の研究者に聞いて回ったが、みな首をかしげた。その後も調査を重ねると、20代から40代までが同じ傾向を示していた。

これは『若者は無知だから』と切り捨てる話ではないと遠藤さんは考える。若い世代は、革新という政治用語を『変化』や『改革』ぐらいの意味だととらえているのだ。『世代を超えて通じ合う政治の言葉が失われつつあるのではないか』

当初、自民は保守側に位置していたが、最近は真ん中に寄っている。これは若い世代に改革政党と映り始めていることを意味する。

『安定』だけではなく、『改革』という言葉が若者に響いているのはなぜか。

政治に足を踏み入れた20代に会った。田中将介さん(25)は今年4月、東京都練馬区長選に立候補した。

学生時代に国際NGOの一員としてカンボジアに行き、人身売買や児童買春を防ぐ活動をした。一方で、『反安倍』を連呼するデモや野党のあり方には違和感を抱き続けてきたという。

『国会デモも見に行ったけど、政権を倒した後にどうするのかというビジョンがない。文句を言っているだけでは何も変わらない』

そういう自分は、新卒で大手メディア企業を志願し、全滅した。親元を離れてフリーの記者を始めたが、月収1万円以下の時もあり、パックご飯に納豆でしのいだ。それでもリスクを取らないと何も変わらないとネットで選挙資金を集めた。

街頭演説で上の世代に親指を下に向けるしぐさをされ、ネットで『中学校の生徒会長の方がマシ』と罵倒された。72歳の現職には遠く及ばなかったが、得票率は10%を超えた。

『僕らの世代は、10年先の未来さえはっきり見えない。日本社会がどうなるのか、不安しかない。だから自分たちで変えないと』

こんな考え方について、思い当たることがある。

≪日本が取り残されている感覚≫

平成に入り、バブル崩壊後に企業は新卒採用を減らす。同時に小泉政権の規制緩和で   派遣、契約といった非正規雇用が大量に生まれた。その世代について、私を含めた取材班は2007年『ロストジェネレーション』という連載をした。 

当時、取材をした若者もこう言っていた。『社会も会社も当てにならない。僕らの世代は、自分しか頼りにできない』  

内閣府が13年、日米韓など7カ国で行った意識調査で『将来の希望がない』と答えた日本の若者は38%と最多だった。  

現状維持を求めるのは、若者が日本社会に見捨てられ様子を見ているから。将来に不安を抱えるからこそ、同時に『変わらなければ生きていけない』と考える。それを理解していなかった私に、耳の痛い意見を述べる人がいた。

作家の橘玲さんは『朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論』(朝日新書)を6月に出版し、『朝日新聞に代表される戦後民主主義が嫌われる理由』を説いている。

『リベラルは本来はより良い未来を語る思想のはずなのに、日本では現状を変えることに頑強に反対している』

グローバル化に適応できず、長期低迷が続く平成の日本で、不安定雇用や少子高齢化に直面する若い世代の目に、リベラルは『守旧』に映るというのだ。

平成の次が近づき、変化も兆している。今年5月、40代以下の国会議員が若者政策推進議連を結成した。設立に奔走した室橋祐貴さん(29)は言う。『日本が取り残されている感覚を僕らの世代は持っている。10年、20年後の未来を提示できていないのはリベラルも保守も同じ』  

若者議連には自民、共産など左右問わず6党の約40人が参加し、供託金や被選挙権年齢の引き下げに向けて活動をしている。狙いはもちろん、若者を政治へ送り込むことだ」。

リベラルは「守旧派」、自民党は改革政党とのイメージを20代、30代が共有している。野党共闘は、立憲+共産+国民+自由+社民で10%、自民党40%の4分の1に過ぎない。改憲は「改革」、護憲は「守旧」となり、9条に自衛隊明記は、国民投票で過半数を得るが。

産経の「石平のChina Watch」に「国内経済脅かす『消費降格』」が書かれている。

「中国のネットで先月以降、『消費降格』という言葉が大きな話題となっている。消費降格とは『消費のレベルが下がった、下げた』という意味合いである。若者を中心とした多くのネットユーザーは『微博(ウェイボー=中国版ツイッター)』や各種の掲示板・コメント欄などで自分たちが今、外食・外出・衣類の購入などを控えて節約に励んでいることを自重的に語って人気を博したり、『貧乏自慢』や『節約術自慢』を競い合って大いに盛り上がったりしている。

8月23日、ニューヨーク・タイムズの中国版サイトで、袁莉という中国人記者が書いた記事が掲載された。『子供を産まない、デートしない、中国は〝消費降格″の時代を迎えたのか』というタイトルである。記事は、中国国内での幅広い取材に基づいて、都市部に住む多くの若者たちの消費志向と実態を次のようにリポートしている。

彼らの多くは日常生活においてはタクシーよりも自転車、外食よりも自炊、バーでカクテルを飲むよりも自宅で缶ビールを飲み、出費の多いデートより、1人でスマホをいじることを好むという。そして、人生設計において一部の若者たちは未来の経済状況に対する不安から、子供を産むことを断念し、自らの老後のために貯蓄に励む道を選んだというのである。

このような内容の記事が掲載されると、全国さまざまなサイトで転載され、広く読まれた。『消費降格』に関するネット上の議論はより一層盛り上がったのである。

こうした中、安酒の代名詞ともなっている『二鍋頭』という銘柄の中国酒のメーカーと、全国でよく食べられている搾菜という漬物のメーカーが両方とも業績を大幅に伸ばして株価を上げた。それもまた『消費降格』を表す現象として注目されている。安酒を飲みながら『ご飯に搾菜』という食生活を送っている人が増えていることが分かったからである。

即席ラーメンの消費量が増えていることも注目されている。例えば中国で特に人気のある『康帥傳』という銘柄の即席ラーメンの場合、今年上半期の売上総額は前年同期比で8・4%増となった。これはカップラーメンをすすって食事を済ませる人が増えていることを示している。

自動車市場の動向にも異変があった。今年7月、全国の自動車販売台数は前年同月比では4%減、前月比では何と16・9%も減少した。一部専門家の分析では減少の傾向は今後も続きそうだという。

8月中旬に国家統計局が発表したところによると、7月の全国の社会消費品小売総額の伸び率は、前年同月比1・6ポイント減となって15年ぶりの低水準となっている。『消費降格』が単なるネット上の噂や人々の主観的な感覚ではないことが、客観的な統計数値によっても裏付けられた。

もちろんそれは、中国経済全体にとっては由々しき事態である。これまでも慢性的な消費不足はずっと、中国経済成長の最大のネックとなっている。日本や米国の個人消費立は60~70%であるのに対し、中国のそれは37%前後。中国経済に占める国民の消費する割合は4割未満しかないのである。

消費が不足しているが故に、中国はずっと、投資と輸出の拡大で経済の成長を引っ張ってきている。しかし今、国内投資の過剰と『一帯一路』構想の失敗によって投資の伸びは大きく鈍化しており、米国から仕掛けられた貿易戦争においても、中国の対外輸出は大きく減少していくであろう。

こうした中で、中国経済にとっての唯一の生きる道は内需の拡大であるのだが、『消費降格』が広がっていくと、『内需拡大』は夢のまた夢。中国経済は今後、絶体絶命の危機を迎える」。

コラムの主旨である「国内経済脅かす消費降格」は、正鵠を突いている。米中貿易戦争によって対米貿易黒字の大幅削減により経済成長が鈍化する中、唯一の生き残る道は内需拡大以外にない。そこに「消費降格」が広かれば、ゼロ成長となり、内乱誘発となるが。

「9条2項維持・自衛隊明記が自民党案に」

政治

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産経の主張に「総裁選と憲法9条」「自衛隊明記の意義を説け」「ゴールは『2項削除』と確認を」が書かれている。

「自民党総裁選は、安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなる公算が大きい。まず、憲法改正が主要な争点となっていることを歓迎したい。

今後3年間の日本の舵取りを論ずる上で、憲法改正から目をそらすわけにはいかない。国の基本法の改正は、よりよい国造りに欠かせない。なぜ憲法を改めなければならないのか。どのような改正をどう実現していくつもりなのか。国民や党員に具体的に訴え、約束する論戦を展開してほしい。

<主要争点化を歓迎する>

施行から71年がたった憲法と現実世界との乖離は大きくなるばかりだ。その最たるものが安全保障分野だという問題意識を安倍、石破両氏は共有しているはずだ。

防衛力を整備し、侵略者から国民を守り抜くことは国の最大の責務である。ところが、現憲法にはそのための規定が欠けている。

首相は現行の9条を残しつつ、自衛隊の存在を憲法に明記する党の加憲案を、秋の臨時国会に提出する考えを示している。

石破氏は、改正を急ぐべき項目として、参院選の合区解消と大規模災害に備える緊急事態条項の創設を挙げた。自衛隊明記には緊急性がないとし、国民の理解を得た上で、戦力不保持を定めた9条2項を削除して、軍の保持を定めるよう唱えている。

多くの国民は自衛隊を合憲と認め、活躍に期待している。だから自衛隊の明記だけでは改憲の意味がないという議論が存在するが、果たしてそうか。

9条を旗印にした空想的平和主義や、自衛隊違憲論に基づく軍事忌避の傾向は今も存在し、防衛努力を妨げている。

北朝鮮の核危機や中国の軍拡を前にしてなお、防衛省が資金提供する軍民両用の先端研究を忌避する大学や、研究機関が存在している。日本の義務教育では、抑止力や同盟といった安全保障の初歩的知識すら教えていない。

自衛隊の明記は、これらの問題を解消するきっかけにできる。

平和のために国が防衛力を活用する場合はあり得る。必要なら集団的自衛権の行使で仲間の国同士が守り合うことが国連憲章で認められている。世界の常識を国民が共有し、日本の安全保障論議の底上げをはかる意義は大きい。

国民投票で自衛隊明記を決めることは、命をかけて日本と国民を守る自衛隊を国民が支える意思表示にもなる。

もちろん、9条2項を削除して自衛隊を軍に改め、法律と国際法が禁じた以外は、柔軟に行動できるようにすることが憲法改正のゴールであるべきだ。

衆参各院での3分の2勢力の形成に必要な公明党の理解がすぐに得られる段階ではないが、これなくして、日本の安全保障改革は完成しない。

<緊急事態条項も急務だ>

安倍首相と石破氏は、第一歩として自衛隊を明記し、その後、9条2項削除の実現を目指すことで協力してもらいたい。

緊急事態条項の創設も急務である。備えるべきは、南海トラフの巨大地震や首都直下型地震といった天災(自然災害)にとどまらない。日本に対する核ミサイル攻撃や南西諸島方面への侵略など有事がもたらす人災にも備える憲法上の規定が必要である。

自民党憲法改正推進本部が検討している改正案には、緊急事態を天災に限定する欠陥がある。『大規模な天災には備えるが、大規模な人災には備えない』:憲法などあってはなるまい。

自由や権利を享受する国民の命とそれを保障する憲法秩序を守るため、再考してほしい。

憲法改正は、自民党内で論議しているだけで満足しているわけにはいかない。麻生派は安倍首相に対し、来年夏の参院選前に憲法改正国民投票の実現を求める政策提言を提出した。

平成24年12月に第2次安倍政権が発足してから5年8カ月がたった。憲法改正に前向きな勢力が衆参各院で3分の2以上を占めても憲法改正は実現していない。

その理由の一つが、政局を理由に改憲論議にブレーキをかけてきた立憲民主党などとの『合意』にこだわりすぎた憲法審査会の停滞にある。審

査会規定にのっとり、改正論議に前向きな与野党が主導する運営に改める時期にきている」。主張の主旨である「自衛隊明記の意義を説け」は、正論である。自民党総裁選は、安倍晋三首相と石破元茂元幹事長との一騎打ちとなるが、主要争点は、安倍晋三首相主導の9条2項維持・自衛隊明記案の是非となる。安倍晋三首相が3選を目指す最大の動機だからである。自民党の党是であり、祖父からの悲願である憲法改正を2020年に施行するためにである。

問題は、憲法改正発議を何時為し、国民投票を何時為すかとのタイムスケジュールである。来年7月の参院選の圧勝が絶対条件となる。そのスタート台が総裁選との位置づけになり、圧勝が必須となる。結果として、安倍案である9条2項維持・自衛隊明記案への一本化がなる。だからこそ、朝日・野党は石破氏を支援するのである。石破氏の主張も、朝日・野党に迎合し、もりかけ問題を駆使しての「正直」「公正」をキャッチフレーズにし、9条改正論には慎重姿勢を示している。石破氏は自民党の党是に反しており、大儀名分がない。結果、自民党支持層で石破支持は20%にとどまっている。安倍支持は60%を超えているのに、である。安倍晋三首相の圧勝となるが。

産経の「正論」に神谷万丈・防衛大学校教授が「中国との体制間競争を勝ち抜け」を書いている。

「冷戦期は、自由・共産両陣営が体制の優位を競い合った時代だった。だが冷戦後、リベラルデモクラシー諸国は、中国に対してはそうした考え方を控えてきた。中国を打ち負かすのではなく発展を助けることで、中国の体制をより自由な方向に動かそうというのがその対中戦略の基本だった。

<動揺するリベラル国際秩序>

現在われわれは、リベラルな価値や理念の受け入れを拒む中国の自己主張の強まりを前に、過去数十年の東アジアと世界の平和と繁栄の基盤になってきたリベラル国際秩序が動揺するという現実に直面している。今われわれに求められているのは、自由な諸国と中国との体制間競争が既に始まっており、リベラル国際秩序が守られ得るかどうかは、その結果にかかっているという認識を持つことだ。

21世紀に入る頃から、日米欧などは、中国にリベラル国際秩序を支持させようとする働きかけを続けてきた。世界貿易機関(WTO)などの国際機構に迎え入れてさまざまな形で関係を深めれば、中国も国際ルールを尊重するようになり、相互依存の中で既存秩序の維持を利益とみるようになるだろう。また、中国の発展を助ければ徐々に民主化も始まり、リベラルな価値の受容も進むだろう。そのように考えられたからだ。

だが、豊かさと強さを手にした中国は、反対に共産党独裁と言論・思想統制の強化に動いた。対外的にも、南シナ海や東シナ海でみられるように、国際的なルールを守るよりも、力で現状を変えようとする姿勢が目立ってきている。

<世界はいずれの体制を選ぶのか>

最近では、既存のリベラル国際秩序を支えるのではなく、中国主導でその改変を図りたいという意志が表明されるようにもなった。たとえば習近平国家主席は、6月の中央外事工作会議で、中国が『グローバルな統治システムの改革に積極的に関わり、リードしていく』と述べている。

これまでわれわれは、中国は、安全保障面では脅威でも、経済面では協力すべき相手なのだから、競争とか対決とはあまり言うべきではないと考えてきた。だが、今や、経済面を含めて中国と正面から対峙し、自由で民主的な体制と中国的なるものとのいずれが優れているのかをめぐり、決然と競争することが求められているのではないだろうか。

これは、中国をいたずらに敵視せよということとは違う。近い将来経済規模で世界一になる可能性が高く、人工知能などの最先端技術でも躍進著しい中国とは、仲良くできるならばそれにこしたことはない。だが、協力を追い求めるあまり、対中競争を恐れることがあってはならないということだ。

われわれは、リベラルな国際秩序を守りたい。そのためには、世界の国々がわれわれの秩序と中国的秩序とのいずれを選ぶかが重要だ。世界に対し、日米欧のような自由で民主的な体制が中国の体制よりもよいものであることを示していくことが求められている。

そのためには、経済や技術力で中国に負けないことが必須の条件だ。中国の体制の欠点を批判するだけでは対中競争には勝てない。現実の経済や技術で中国が自由な国々よりも実績を残せば、誰がどう批判しようとも中国に引きつけられる国は増えてしまうだろう。

政治的にも、リベラル民主社会の素晴らしさを世界にアピールできなければならない。言論の自由が保障され、男女が平等で、少数派が迫害されず、社会の開放性が保たれている。そうした社会がいかに住みよいものなのかを、説得的に示さなければならない。

<魅力ある経済と社会の構築を>

1963年6月26日、西ベルリンを訪れたケネディ米大統領は、30万の聴衆に『私はベルリン市民である』と語りかけた。共産圏に浮かぶ自由主義の孤島となっていた西ベルリンの人々を勇気づけたこの演説は、冷戦史上最も記憶されている瞬間のひとつだ。だが、彼が次のように述べたことを覚えている人はどれだけいるか。『共産主義が未来の波だという者がある。彼らをベルリンに来させよう。…共産主義が邪悪な体制であることは確かだが経済的進歩を可能にするという者さえある。彼らをベルリンに来させよう』

ケネディは、東西競争の帰趨はベルリンに行けば一目瞭然だと言い、それに誰もが納得した。ソ連は、西側の自由と繁栄を東側の目から隠すために、ベルリンの壁を築かなければならなかったのだ。

だが今日の中国は違う。北京や上海を見た人は、その繁栄に圧倒される。中国の体制は自由でも民主的でもないが、経済的進歩は疑いなく可能にしているのだ。他方、リベラル民主社会の魅力は、トランプ大統領の言動によって徐々に蝕まれつつある。

世界の多くの国が中国を『未来の波』とみなし、手本にしたいと思うようになってしまえば、リベラル国際秩序の将来は暗い。この秩序を守りたいならば、われわれは、経済でも社会の魅力でも、中国との体制間競争には負けられないのだ」。

コラムの主旨である「中国との体制間競争を勝ち抜け」は正論である。米中貿易戦争がそれである。日本はトランプ政権側に立つべきである。米中貿易戦争は、邪悪なる中国共産党一党独裁体制を潰すための戦いだからである。

朝日の「自民党2018総裁選」に「石破氏、首相との違い強調」「政策発表 行政の信頼回復策提示」が書かれている。 

『自民党の石破茂元幹事長が27日、国会内で記者会見し、総裁選(9月7日告示、20日投開票)で掲げる政策を発表した。森友・加計学園問題で失墜した行政の信頼回復に向けたメニューを提示。地方に軸足を置く『ポストアベノミクス』なども提唱し、安倍晋三首相との違いを強調した。

<100日プラン>

10日の立候補表明会見に引き続き訴えたのが、森友・加計問題を念頭にした『政治・行政の信頼回復100日プラン』だ。

国家公務員の幹部人事を握る内閣人事局の運営の見直しのほか、官邸主導の政策推進プロセスの透明化や官邸スタッフの面会記録の保管義務化などを列挙。公文書改ざんの再発防止に向け、全省庁に公文書管理監を置くことや改ざんが不可能なシステムをつくり、各省庁に法令順守調査室を設置することなどを掲げた。また、官邸で乱立する会議を再編し、『日本創生会議』を新設する考えも示した。

<地方経済に軸足>

経済政策では、安倍政権下での成長戦略や地方創生の失敗を指摘する資料を配布し、異次元の金融緩和という『カンフル剤』が効いている間に地方と中小企業の成長を高める『ポストアベノミクス』を主張した。『地方創生推進機構』を立ち上げ、中小企業を支援する考えも示した。

ただ、アベノミクスによる雇用や企業収益の改善については『素晴らしいことは素晴らしいと評価すべきだ』とたたえた。株高を進めたアベノミクスへの批判が、『石破首相で株価が下がるとのレッテル貼り』(石破派幹部)につながることを懸念したためだ。

<対等な地域協定>

外交では、安倍首相とトランプ米大統領の『蜜月』を評価しつつ、『友情と国益は別と認識しなければならない』。北朝鮮の拉致問題や核・ミサイル問題解決のため、東京と平壌への連絡事務所設置を提案した。

また、米国内に自衛隊の常設訓練場を創設し、在日米軍と対等な地位協定につなげる考えを強調。将来的な集団安全保障体制の構築を念頭に、豪州やインド、北大西洋条約機構(NATO)との連携にも意欲を示した。憲法改正には『スケジュールありきとは思っていない』と述べた。

<「正直公正」は政治姿勢と説明>

自民党の石破茂元幹事長は27日の記者会見で、見直しに言及していた総裁選のキャッチフレーズ『正直、公正』について、自身の『政治姿勢』として変わらないと強調する一方、『自分の政治姿勢と政策のスローガンは当然峻別されてしかるべきだ』と語った。

この日に配布したリーフレットには『正直、公正』が記されたものの、石破氏は今後は政策論議に軸足を移すことになるとして『政策論を展開するにあたり、スローガンは当然変わる』とも説明した。

『正直、公正』をめぐっては、森友・加計学園問題を想起させるとして、石破氏を支持する参院竹下派などから『首相への個人攻撃』との不満が噴出。石破氏は25日に見直しに言及したが、今度は石破派内から『ぶれたような印象を与える』(幹部)との懸念の声が上がっていた」。

石破氏は27日、国会内で記者会見し、総裁選で掲げる政策を発表したが、肝心なアベノミクスの代案は出せずに終わった。市場が安倍3選を望み、アベノミクスの継続を希求しているからである。石破首相になれば、株価暴落必至となる。国政選挙5連勝の勝因はアベノミクス効果であることを、自民党支持層は承知しているので来年の参院選の顔として安倍晋三首相を選ぶのは必然となるが。

「『一帯一路』構想参加拒否を」

政治

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産経の主張に「日中平和条約40年」「覇権主義の現実見据えよ」が書かれている。

「日本と中国が『平和友好条約』に署名して40年が経過した。

条約は第1条で主権と領土の相互尊重や不可侵をうたい、紛争解決で武力による威嚇に訴えないとも明記した。第2条では反覇権を確認した。

旧ソ連の脅威を念頭に置く規定だったが、昨今の中国の振る舞いはこの精神と程遠い。まずはこの現実を直視すべきである。

日中両国は40周年の関係改善を演出している。安倍晋三首相は李克強首相と交換した祝電で、5月の李氏訪日を評価して『日中関係が正常な軌道に戻った』などと記したが、果たしてそうなのか。

隣り合う大国との冷え込んだ関係を好転させる意義は大きい。だが、それは、日本の安全保障に脅威をもたらす中国の本質が変わらぬ中では難しい。中国にすれば、対米関係悪化を踏まえて日本に接近している面もあろう。

経済的利益に吸い寄せられるように前のめりに動くのは危うい。中国の覇権主義にどう対峙するのか。必要なのは、この視座での対中戦略の再構築である。

中国に対する日本の期待は裏切られ続けてきた。1989年の天安門事件後、欧米が経済制裁を続ける中でいち早く支援の手を差し伸べたのは日本だ。官民を挙げて経済発展を後押しした。

にもかかわらず中国は、沖縄県の尖閣諸島で公船の領海侵入を繰り返す。歴史問題を持ち出しては日本を攻撃し、反日デモでは日本の公館や企業が襲撃された。

中国を支援すれば、やがて人権や民主主義、法の支配などの普遍的な価値観を共有できるとの楽観論は誤りだった。むしろ習近平政権は強権的手法を強めている。

これを制するどころか、支えるような対中外交は許されない。例えば広域経済圏構想「一帯一路」である。安倍政権は協力姿勢をみせるが、それが軍事を含む中国の勢力拡大に結びつかないか。

条約の翌年に供与を始めた対中ODA(政府開発援助)も完全に終えるべきだ。累計3兆円を超えた円借款は新規の引き受けを終えたが、無償資金協力や技術協力で今も年数億円を供与している。世界2位の経済大国が、なお援助を受け続ける理由はない。

南シナ海の現状変更に直面するアジアでも対中警戒は強い。ムード先行の表向きの関係改善では真の平和と友好につながるまい」。

主張の主旨である「覇権主義の現実見据えよ」は、正論である。

日本と中国が「平和友好条約」を調印して12日で40年となったが、条約第1条の主権と領土の相互尊重や不可侵をうたい、紛争解決で武力による威嚇に訴えない、第2条の反覇権に、中国の今までの言動はすべてに違反しており、覇権主義そのものとなっている。

日本は1989年の天安門事件後、鄧小平氏による改革開放路線を後押し、巨額の政府開発援助を供与し、中国をGDPで日本を抜き米国に次ぐ世界第2の経済大国に押し上げることに全面協力したのに、逆に、中国の覇権主義を強化させてしまったとの現実に直面している。国際ルールを無視し、東・南シナ海で軍事拠点を設けての軍備拡張路線、尖閣諸島での公船の領海侵入、歴史問題を煽っての反日デモ、反安倍攻撃などである。

問題は、中国を支援すれば、やがて人権や民主主義、法の支配などの普遍的価値感を共有できるとの親中派の楽観論は誤りだったことである。中国をWTOに加盟させれば自由市場に移行するのでの米国の楽観論も同じ、過ちを犯したのである。トランプ政権が仕掛けた米中貿易戦争は、その総括の上での中国潰しが狙いである。習近平主席が日中関係改善に前向きとなっているのは、トランプ政権の「中国潰し」の意図に脅威を感じているからである。安倍晋三首相は10月にも訪中するが、習近平氏の狙いは「一帯一路」構想への日本の取り込みにある。「一帯一路」構想参加拒否が、正論となるが。

読売の「改革開放40年」「第3部新日中関係」①に「再び日本に学べ」「関係改善急ぎ米に対抗」が書かれている。

「5月中旬に北京で開かれた国務院(中央政府)の会議を主宰した李克強首相の口ぶりは、普段に増して熱がこもっていた。

会議の様子を知る中国政府関係者によると、日本訪問を終えたばかりの李氏は、各省庁のトップを前に、北海道での自動車関連工場や農業施設の視察について、こう感想を述べた。

『想像以上の先進国だった』

2012年9月の日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化を受け、日中首脳間の従来が途絶え、両国関係は『谷間の時代』(日本政府関係者)と形容されるまで悪化した。中国では、10年に国内総生産(GDP)で日本を追い越して世界第2位の経済大国となった自信から、『もはや日本は相手にせず、米国と直接付き合えば良い』(中国外交筋)との『ジャパン・パッシング』の主張も飛び交った。

だが、中国の首相としては7年ぶり、本人としては約四半世紀ぶりに訪日した李氏は、経済指標には表れにくい日本の『国力』に、『見ると聞くとは大違い』(中国共産党関係者)との印象を抱いたようだ。視察に同行した日本政府関係者は、李氏は周囲が驚くほど、日本の近代化された農業や先端技術を称賛したと明かす。

李氏は、札幌で開かれた『日中知事省長フォーラム』で、中国の深刻な少子高齢化問題に触れ、『医療機械分野や、ロボットを応用した分野で、日本には先進的な技術と経験がある』と、日中の協力強化を呼びかけた。

日本に関する李氏の一連の発言は、対外政策の決定権を持つ習近平国家主席の了承がなければありえない。『再び日本に学べ』の方針は、中国指導部全体で共有されているとみられる。

米トランプ政権と先の見えない貿易摩擦を抱える習政権は、米国に対抗するため、対日関係改善を含む、足場固めの必要に迫られている。環境保護や医療・介護など国内問題の解決に日本のノウハウを利用するだけでなく、米国への対抗軸となる巨大経済圏構想『一帯一路』へ日本の取り込みまで視野に入れる。

ただ、共産党政権は日本に対して『改善』一辺倒ではいられない。『抗日戦争勝利』の歴史こそが、一党独裁の正統性の根幹だからだ。江沢民政権時代から全国で整備が進められた『愛国主義教育基地』もいまや、400か所を超える。

5月末、天津での結婚式のパレードで旧日本軍の軍服姿でバイクを運転した映像が拡散した男性(36)は、インターネット上で『公開謝罪』を強いられた。こうしたコスプレは、軍国主義時代の日本を美化する中国人を指す中国語『精神日本人』を略し、『精日』と呼ばれる。日本の漫画やアニメを見て育った中国の若者の一部に流行し、以前はそれほど問題視はされていなかった。

しかし昨年以降、上海や南京で当局による精日摘発が相次ぎ、この3月には王毅国務委員兼外相が『中国人のくず』と口を極めて非難した。精日行為の刑事責任まで問える『英雄烈士保護法』も5月に施行された。

昨年秋には、増加する一方だった日本への団体旅行が全国規模で突然制限された。世論が『親日』に傾きすぎることを警戒した措置との見方が大勢だ。中国駐在経験の長い日系航空会社幹部は『改善傾向にあるとはいえ、日中は特殊な関係ということだ』と語った。

『友好の一方でけん制も忘れない。それが一貫した中国の対日政策だ』。日中関係筋はそう指摘する。国内外の問題から国民の目をそらせるための『反日カード』のスイッチは、常に共産党政権の手中にある」。

李克強首相の5月の日本訪問を契機に「再び日本に学べ」の方針に、中国共産党の指導部が転換した。習主席が了承済みである。米中貿易戦争の長期化故である。背に腹を変えられぬと。反日カードを放棄し、日本に摺り寄らざるを得ない。

産経に「首相『秋国会に改憲案』」「日朝首脳会談へ意欲」「長州正論懇話会」が書かれている。

「安倍晋三首相(自民党総裁)は、9条に自衛隊を明記するなどの憲法改正に関し、秋に予定される臨時国会に自民党案の提出を目指す意向を初めて表明した。連続3選を目指す9月の総裁選を通じて自民党内の憲法改正の作業をさらに加速させたい狙いがある。同時に、総裁選出馬を表明した石破茂元幹事長が9条改正を争点から避けたことを牽制した形だ。

首相は12日、山口県下関市内で開かれた長州『正論』懇話会の設立5周年記念講演会で講演した。

憲法改正については『いつまでも議論だけを続けるわけにはいかない。これまでの活発な党内議論の上に自民党としての憲法改正案を次の国会に提出できるよう、取りまとめを加速すべきだ』と述べた。

さらに『昨年の衆院選の公約実現を目指すことは自民党としての責任でもある。誰が総裁になろうとも、その責任を果たしていかなければならない』と訴えた。『政治は結果である。どのように幅広い同意を得て憲法改正を実現するか、総裁選で党員の間に議論を深め、一致団結して前に進むきっかけとなることを期待する』とも語った。

自民党は、自衛隊、緊急事態、参院選「合区」解消、教育の充実の4項目の改憲案を作成している。首相は『自衛隊を合憲』とする憲法学者が2割にとどまる現状などに触れ『こんな状況に終止符を打つ。全ての自衛官が誇りを持って任務を全うできる環境を整えることは今を生きる私たち政治家の責任だ』と語り、9条への自衛隊明記に重ねて強い意欲を示した。

北朝鮮による日本人拉致問題には『いまだ解決できないことは痛恨の痛みだ。安倍政権で必ず解決するという強い決意で臨んでいる』と改めて言明した。

『最後は私自身が金正恩朝鮮労働党委員長と直接向き合い、わが国が主体的に解決しなければならない』とも語った。

さらに『今こそ<戦後日本外交の総決算』を成し遂げるときだ』と訴え、『最大の課題の一つ』と位置づける日露平和条約の締結を目指す考えに言及した」。

安倍晋三首相は12日の長州「正論」懇話会の設立5周年記念講演会で秋の臨時国会で9条に自衛隊を明記する自民党案の提出を目指す意向を初めて表明した。総裁選の争点が、首相主導の9条に自衛隊明記案の是非となるのは必至となる。

「中国の脅威ありき」

政治

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朝日の社説に「陸上イージス」「導入ありきは許されぬ」が書かれている。

「ようやく芽生えた緊張緩和の流れに逆行するだけではない。費用対効果の面からも、やはりこの計画は、導入の是非を再考すべきだ。

防衛省が、陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』にかかる費用の見通しを明らかにした。

米航空機大手ロッキード・マーチン社製の最新型レーダーを採用したため、一基あたり、当初想定していた800億円から1340億円と約1・7倍に膨れあがった。

政府は、秋田、山口両県に計2基の配備を計画している。導入後30年間の維持・運用費を加えると、総額は4664億円になるという。そこには土地造成などの施設整備費も、一発数十億円にのぼるミサイル費用も含まれておらず、さらに経費がかさむだろう。

防衛省は来年度予算案の概算要求に関連経費を計上する方針だが、これだけ巨額の事業である。導入ありきで突き進むことは許されない。

米国からの調達は後から価格が高騰することが多い。トランプ大統領が貿易不均衡是正のため、米国製兵器の大量購入を日本に迫る今は、なおさらだ。

政府は昨年末、北朝鮮の核・ミサイル開発を『重大かつ差し迫った新たな段階の脅威』と位置づけ、陸上イージスの導入を決めた。しかしその後、南北首脳会談や米朝首脳会談を経て、東アジア情勢は新たな局面に入っている。

これを受け、政府自身、北朝鮮のミサイル発射を想定した住民避難訓練を当面中止し、北海道や中国・四国に展開していた地対空誘導弾(PAC3)部隊も撤収させた。『北朝鮮の脅威は変わっていない』(小野寺防衛相)と強弁し、昨年来の計画に固執する姿勢は、幅広い国民の理解を得られまい。

安倍政権はかねて北朝鮮の脅威を強調してきたが、防衛力強化の狙いは実のところ、中国への備えにあるとされる。米国に向かう弾道ミサイルの追尾情報を提供することになれば、米本土防衛の一翼を日本が担うことにもなる。近隣諸国との関係に与える影響を、冷徹に分析しなければならない。

配備候補地となった秋田、山口では、性急な政府への反発が強まっている。政府が目指す2023年度の運用開始は、米側の事情もあって、25年度以降にずれこみそうだ。その時になって、巨費を投じた陸上イージスが無用の長物になっていないか。今こそ、徹底的な議論が求められる」。

社説の主旨である「導入ありきは許されぬ」に異論がある。

「ようやく芽生えた緊張緩和の流れに逆行するだけではない。費用対効果の面からも、やはりこの計画は、導入の是非を再考すべきだ」は、事実誤認がある。5月の米朝首脳会談後、非核化交渉が遅々として進まず、北朝鮮は核・ミサイル放棄の意思を未だに明示していない。それどころか、北朝鮮が大陸間弾道弾ミサイル(ICBM)を製造している兆しすらある。緊張緩和の流れに逆行しているのが北朝鮮の動きである。

問題は、北朝鮮の緊急緩和が逆行の動きは中国の後押しによってのものであることだ。北朝鮮の核・ミサイルの脅威よりも、中国の核・ミサイルの脅威の方が大きいのである。陸上イージス導入は、中国の弾道ミサイル、巡航ミサイルから日本国民を守る上で必須不可欠となるが。中国が尖閣諸島占拠の意思を明示しているのだから、日米同盟強化で抑止力を持つのは必然であり、それが米国製の陸上イージス導入である。30年間運用で7000億円は、新型イージス艦2隻の30年間運用7000億円と同じであり、日本全域を守るには。7隻以上が必要であり、費用対効果からも導入すべきとなる。中国の脅威ありきである。

朝日の「野党を問う、1強多弱のなかで」㊤に「対決 対案 立憲と国民に溝」が書かれている。 

「『おかしいよっ』『何をやってんだ』

カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案の付帯決議案を読み上げる国民民主党の矢田雅子氏の声が、同じ野党議員たちの激しいヤジでかき消された。

7月19日夕の参院内閣委員会。付帯決議案が文案通り可決されると、矢田氏は涙をぬぐい、同僚議員に肩を抱かれて退室した。

刑法が禁じる賭博を例外的に認めるカジノ実施法には、立憲民主党など野党6党・会派が反対した。国民も、だ。しかし、立憲などが法案の採決そのものに抵抗したのに対し、国民だけは付帯決議で政府に注文を付けることを条件に採決を容認した。

その数時間前。

参院議長の不信任決議案を出した国民の大塚耕平共同代表が本会議場の演壇からカジノ実施法案の問題点を説き、議長の姿勢を指弾していた。『これではギャンブル依存症促進法案だ』。その議場の隅で、自民党議員と付帯決議案の文案を調整したのが矢田氏だった。ヤジを飛ばした野党議員にとって、国民の態度は政府・与党への『迎合』だった。

当の矢田氏は涙のわけをこう語った。

『欠陥だらけの商品(カジノ実施法)を世に出さなければならない無念さ。立法府の責任を果たしたいという思い。万感の思いがよぎった』。野党の一員として何ができるのか、立ち位置の難しさをにじませた。

≪支持伸びず危機感≫

昨年秋の衆院選で与党は3分の2を握り、野党は民進党の分裂で多党化した。

衆院で野党第1党になった立憲は『対決路線』を取った。政府・与党に問題があれば、審議拒否や日程闘争も辞さず徹底抗戦。枝野幸男代表は『野党の武器は限られている。批判覚悟で国会を空転させないと国民に伝わらない』。政権批判票の受け皿をめざす。

一方、参院野党第1党の国民は『対案路線』だ。政権の問題に対する解決策を示して野党の信頼回復につなげようという考え方で、『対決より解決』を旗印に掲げた。カジノ実施法の付帯決議もその一つだった。

ただ、両党とも悩みは深い。立憲は、森友学園や加計学園問題への政権の対応が不十分だとして、大型連休前後に18日間の審議拒否を主導した。ところが与党に『18連休』と揶揄された。

世論の支持が伸びず、衆院選後に17%あった政党支持率(朝日新聞調査)は、今年7月時点で8%に。党内では『政権構想を示せていない。経済政策をまとめなければ展望は開けない』との危機感が広がる。

国民は対案を示そうとしたが、『対決より解決』の姿勢が与党の強引な国会運営に加担する結果につながったと批判された。政党支持率(同)は1%。『与党とは対決、国民には解決策という意味だ』。党の旗印について、泉健太国会対策委員長は7月20日の記者会見で、新たに説明を迫られた。

≪四半世紀、試行錯誤の歴史≫

対決か対案か。野党は四半世紀にわたって試行錯誤を続けてきた。

自民党支配が続いた『55年体制』下では、対決一辺倒だった。ところが、1993年に『非自民』の細川連立政権ができると、対案路線を志向する声が出始めた。

『金融国会』と呼ばれた98年の臨時国会では、野党の政策立案能力に光が当たった。小渕政権は不良債権処理のための関連法案を参院で否決され、衆参両院で147議席だった民主党会派の対案を丸のみした。当時、対案をつくったのが、『政策新人類』と呼ばれた枝野氏らだった。

小泉政権時代には、民主党が衆参で200前後以上の議席を得て、改革の速度や手法でも与党と競うようになったが、06年に党代表が小沢一郎氏に代わると対決路線に一転。衆参の『ねじれ』をテコに政府案を正面から否決し、民主党は09年に政権交代を果たした。その後、野党に転落した自民党も対決路線を徹底して、再び政権を奪還した。

いま、衆参両院で407人を擁する自民党に対し、立憲は73人、国民は62人。与野党の勢力はかつてなく不均衡な状態だ。対決だけでも、対案だけでも、闘い得ない。成蹊大の高安健将教授(比較政治学)は『二択』で考えるべきでないと指摘する。

『現実化する政権の政策をチェックする<対決>も、有権者に別の未来を見せる<提案>も、野党には必要だ。一つの党内で調整した方が調整のコストは小さいのに、多党化するなかで立憲と国民が違いを見せようとして調整を難しくしている』とみる。

通常国会が幕を閉じました。1年後には参院選が迫ります。野党の役割は何なのか。巨大与党とどう対峙すべきか。『1強多弱』のなかでの野党のありようを上下2回で考えます」。

昨年9月の衆院選直後立憲民主党は17%もあったのに7月時点で8%と半減した。もりかけ問題をテコに対決路線を貫いたからである。対案路線の国民民主党は1%しかない。旧民主党は8%+1%の9%に過ぎない。民主党政権の後遺症である。問題は、来年7月の参院選の争点が9条改正の是非となることだ。野党は対決路線の共闘にならざるを得ない。与党40%VS野党13%となるが。32の1人区野党は全敗となるが。

朝日の「自民党2018総裁選」に「参院竹下派 石破氏へ傾く」「竹下氏と近く直接会談」が書かれている。

「9月の自民党総裁選をめぐり、党内第3派閥の竹下派(55人)の参院議員の間で、石破茂・元幹事長を推す流れが強まっている。31日の幹部会合で、同派の参院側21人を率いる吉田博美・党参院幹事長が、青木幹雄・元党参院議員会長から石破氏支持の要請があったことを説明し、対応について一任を取り付けた。

東京都内のホテルで開かれた幹部会合の冒頭、吉田氏は、政界引退後も同派に影響力のある青木氏と25日に面会した内容について説明。『青木さんから<石破でやれないか>と相談があった』と明かす一方、『青木さんの相談は指示ではない。言うことを何でも聞くわけじゃない』と強調した。青木氏の石破氏支持の要請に対し、吉田氏の説明を受けた幹部7人から異論は出なかったという。

『自民党は<安倍1強>と言われるが、健全な政策論争ができる、開かれた政党であると国民に理解してもらう機会にもなる』とも述べ、安倍晋三首相と石破氏の一騎打ちになる見通しの総裁選での論争が、来年夏の参院選にプラスになるとの認識を出した。出席者から賛同の声が出たという。

そのうえで、派閥会長の竹下亘・総務会長の方針を確認するため、近く直接会談する考えを示し、『竹下さんの方針に従う。竹下さんが、石破さんと言えば石破さん。安倍さんと言えば、安倍さん』と述べた。

一方、竹下氏は31日、同派衆院議員のパーティーで講演し、派の対応について『迷っていないといえばウソになるが近々決めなければいけない』と語った。『どんなに苦しい時でも向かい風でも、自らの信じるところを一緒に歩んでいこう」とも話し、対応次第で総裁選後、非主流派になったとしても派の結束を図る考えを強調した。

≪二階派、首相支持を前面、『3選』後 影響力維持狙う≫

自民党二階派(44人)の研修会が31日、韓国・ソウルで始まった。海外で派閥研修会を開くのは異例。要人との会談などで韓国とのパイプ役をアピールし、党総裁選での安倍晋三首相支持を内外に示すことで、総裁選後の人事も視野に派の存在感を高める狙いだ。

派閥を率いる二階俊博幹事長は研修会の講演で『安倍総理への絶対の支持を表明する。国民が真のリーダーシップを託すことができるのは、安倍総理をおいて他にいない』と述べ、首相の3選支持を表明した。

二階氏は3015年の総裁選前にも、派閥研修会で首相支持の署名を所属議員から集め、首相官邸に提出。無投票再選の流れをつくった。翌年、幹事長に起用されると、総裁任期を『連続2期6年』から『3期9年』に延長する党則改正を主導。森友・加計問題などで内閣支持率が低迷して以降も、首相支持の立場を堅持してきた。

外交面でも首相を側面支援する。研修会には経済界などから約300人が同行。これまでも中国やロシアなどに同様のスタイルで出張し、経済協力を絡めた議員外交を展開してきた。今回は軍事境界線がある板門店の視察や李洛淵首相との会談などを通じ、日韓関係重視の姿勢を示す。首相も研修会にビデオメッセージを寄せ、二階氏流の外交を『ただただ驚嘆をし、敬意を表する』と評価した。

二階氏の視線の先にあるのは、首相3選を前提にした総裁選後の政権運営だ。派内からは『首相が3期できるのは二階さんのおかげだ。幹事長を代えるのはありえない』との声が上がり、幹事長続投による派の影響力維持に関心が向く。二階氏は31日、記者団から派内に幹事長続投の期待感があることについて問われ、『よく熟慮した上で対応したい』と語った。

<石破氏「出馬の際よろしく」 岸田氏らと会食 支援求める> 

自民党の岸田文雄政調会長と石破茂・元幹事長らが31日夜、東京都内で会食した。岸田氏が党総裁選への立候補を見送ったことについて説明したのに対し、石破氏は『もし自分が(総裁選に)出るとなったら、よろしくお願いします』と支援を求めたという。

会合には、石原伸晃・前経済再生相と中谷元・元防衛相も同席した。7月29日に61歳となった岸田氏の誕生日祝いが名目。岸田、石破、石原の3氏はそれぞれ自身の派閥を率い、中谷氏も谷垣グループの幹部を務める。石原派と谷垣グループは総裁選での対応が決まっていない」。

参院竹下派21人は石破支持となるが、衆院34人の8割は安倍支持である。竹下派としては自主投票になり、派閥分裂となるが。態度未決の石原派12人、谷垣派8人は安倍支持となるが。

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