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自由に牙むく中露の『壁』

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 8月12日、安倍晋三内閣の支持率低下に対し、日本株は逆行して上昇してきた。その背景には支持率が下がれば、財政出動など政策を打ち出すとの期待がある。都内で5月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

産経の「湯浅博の世界読解」に「自由に牙むく中露の『壁』」が書かれている。

「ちょうど30年前の1989年11月、若者たちがベルリンの壁を破壊し、世界は冷戦の終わりの始まりを見た。米政治学者のフランシス・フクヤマ氏が『歴史の終わり』で民主主義の勝利を歌い上げ、米欧の自由主義陣営は、ソ連の崩壊で軍事費削減が可能になって、『平和の配当』が転がり込んでくることを期待した。

マイクロソフトのビル・ゲイツ会長らが、旧ソ連から大陸間弾道ミサイル(ICBM)のSS18を丸ごと買い取る算段をしていたのも、その配当なのかもしれない。SS18が流出しないうちに、100基近くのミサイルを使って通信衛星を次々に打ち上げ、新たな通信事業に挑戦する壮大な計画であった。

米核戦力の研究拠点、ローレンス・リバモア国立研究所を訪ねた際も、いつの間にか旧ソ連の有名なレーザー兵器の開発者を引き受け、自由陣営のために役立つ仕事を開始させていた。これが共産主義の行き着いた『歴史の終わり』なのかと得心させられたものだ。

冷戦時代を象徴したのは、核兵器やICBMのハードウエアだった。米ソ間で『恐怖の均衡』が程よく保たれ、どちらも全滅のリスクを冒そうとは思わない。当時のブッシュ米政権は、ソ連崩壊後に残る膨大な大量破壊兵器を始末し、研究者たちを囲い込めば、盤石であると考えた。

<対ソ冷戦時代よりはるかに危険複雑>

だが、歴史はそれで終わらなかった。ベルリンの壁が崩壊して30年後のいま、自由世界は対ソ冷戦時代よりもはるかに危険で複雑な安全保障環境の中にある。新たに台頭してきた中国パワーに直面しているのだ。ニクソン大統領が中国の門戸を開き、対ソ戦略の『チャイナ・カード』に組み込んだはずが、一世代を経て、米国に牙をむくライバル国家に変貌した。

日米欧企業は中国の巨大な労働市場を当て込んで、巨額投資による『世界の工場』を生み出した。経済力で豊満になった中国は、やがて軍事力という筋肉をつける。まるで英国の小説『ガリバー旅行記』にでてくる巨人国ブロブディンナグのように、大きいがゆえに傲慢になっていく。 

晩年のニクソンが漏らした『フランケンシュタインをつくってしまった』とのささやき   は、それを象徴しているだろう。中国に経済力を注いでしまったのは、ほかならぬ先進主要国であったのだ。

とりわけ、インド太平洋で起きている中国と周辺国との摩擦、威嚇、衝突は、この10年のうちに起きているパワーシフトに起因している。世界を主導してきた米国が同時多発テロ『9・11』以降、アフガニスタンの砂漠を超え、イラクでテロリストを討伐している間に、中国は無傷のまま軍事力を高めてきた。

2008年9月のリーマンショック後の金融危機で『米国衰退』が指摘されると、中国は国際ルールの軌道から大きくはみ出した。習近平国家主席は『中国の夢』を掲げ、中華人民共和国の建国から『100年マラソン』を駆け抜けて世界に君臨する夢を見る。

<「時代遅れ」と嘲笑 中露疑似同盟成立>

ニクソンによる米中接近は、米中ソ三角関係の最も弱い中国を対ソカードに使った。いまは逆に、中国が最も弱いロシアを対米カードに使おうとしている。プーチン露大統領が今年6月の英紙インタビューで、自由主義を『時代遅れだ』と嘲笑して旗幟鮮明にした。自由主義世界秩序に対抗する中露疑似同盟の成立である。

中国は南シナ海の大半を『中国の海』であると主張し、7つの人工島をつくった。他方のロシアはクリミア半島を力で併合し、ウクライナ東部に対しても軍事的な圧力を緩めない。

北京とモスクワは、ともにカネと力しか信じない。国内統治を優先して人権を抑圧し、米国の影響力を弱体化させ、自由主義世界秩序を突き崩すことに共通の利害を持っている。

ハドソン研究所のウォルター・ラッセル・ミード氏によると、ロシアは2016年にサウジアラビアに代わる中国最大の原油輸入国になり、2017年にはバルト海で中露初の合同演習を実施。さらに2018年6月に習主席がプーチン大統領を『親友』と呼び、同年9月、プーチン氏はウラジオストクでの大規模演習『ボストーク2018』に3000人規模の中国軍を招いて合同演習をした。

今年7月22日に竹島近くの韓国防空識別圏内で、中露の軍用機が日韓の防空能力を探り、韓国軍機がロシア機に300発以上の警告射撃をした事件は、中露枢軸が強化されていることを示す最新事例だ。

<来春の習氏訪日‥日中接近は危うい>

コーツ前米国家情報長官によれば、『ユーラシア大陸の二大国がこれほど接近するのは、1950年代以来のこと』だという。北京とモスクワの連携はその挑戦を増幅させる。だが、筆者がコーツ氏なら、中露に加えて『日中接近』への懸念を付け加えるだろう。

習近平政権は、ロシアを疑似同盟に引き入れたその手で、日米同盟の切り崩しに狙いを絞る。彼らは米国との覇権争いを立ち回るうえで、日本に戦略価値を見いだしているのだ。

かつて天安門事件後の1992年に、天皇陛下が訪中して米欧からの経済制裁に風穴を開けたように、来春の習氏訪日は、中国の乱暴狼藉を日本が率先して承認することにならないか。

トランプ米大統領はこの5月に、令和初の国賓として来日し、天皇、皇后両陛下が即位後初めて会見してはいる。しかし、中国は米国にとって貿易戦争やハイテク覇権を争う『新冷戦』の敵対国である。

ペンス米副大統領も10月24日の演説で、中国が『より攻撃的になっている』と述べ、香港や台湾をめぐる対応を批判している。日本にとっても、中国は尖閣諸島沖で領海侵入を繰り返し、北大教授はじめ10人にのぼる邦人をスパイ容疑で拘束している。

いまは、日米欧が相互に『不信の壁』を取り払い、同盟国を総動員しなければならない時であろう。同盟国である米国の大統領来日時に反対デモがなくても、習氏来日時にはありうる。そのとき菅義偉官房長官はデモ容認のために、一言『ようこそ民主主義の国へ』といえるだろうか」。

氏が言う「中露疑似同盟成立」、「習近平氏の日中接近危うい」は正鵠を突いている。習主席国賓来日の狙いは、日米同盟切り崩しにあるのは明白である。問題は、来春の習氏訪日までに憲法9条改正の国会発議を為せるか、である。最大の抗議デモとなるが。

「夕食会費5000円はファクト」

朝日の社説に「桜を見る会中止」「首相自ら疑問に答えよ」が書かれている。

「安倍首相は数々の疑問に、いまだ何ひとつ、まともに答えていない。このまま幕引きとするわけにはいかない。

首相主催の『桜を見る会』について、政府が来年度の開催中止を決めた。第2次安倍政権発足以降、招待者が膨れあがり、特に首相の後援会関係者が大勢招かれていることに公私混同との批判が強まっていた。急な中止決定に、追及の矛先を鈍らせる狙いがあるのは明らかだ。

政府はあいまいな招待基準や、不透明な招待プロセスなどを見直したうえで、再来年度の復活をめざす。1952年から続く行事であるが、各界で『功績・功労』があった人が対象という会の趣旨に立ち返り、この際、長年の慣行を見直し、今の時代にふさわしいものにしてもらいたい。

しかし、その前にやるべきことがある。税金で賄われる公的行事の私物化ではないかと指摘される安倍政権下での実態を、徹底的に解明することだ。

菅官房長官は一昨日、午前の記者会見では『首相枠、政治枠という特別なものはない』と否定しながら、午後の会見では一転、首相ら官邸幹部や与党に推薦依頼を出していたことを認めた。政治経験の長い菅氏が事情を全く知らなかったとは信じがたく、不誠実きわまる。政治家が推薦した人数についても、名簿が廃棄されていてわからないと繰り返すばかりだ。

首相は国会で『招待者のとりまとめには関与していない』と答弁したが、桜を見る会を含む観光ツアーの案内が、事務所名で地元の有権者に配られていたことが明らかになっている。『首相自身は知らなかった可能性がある』という内閣官房の説明は納得しがたいが、そうだとしても監督責任は免れない。

毎年、会の前夜には、都内の高級ホテルで、首相も出席して後援会の懇親会が開かれていた。野党は、会費5千円では費用を賄えない、首相が関係する政治団体の政治資金収支報告書に一切記載がない、などとして、公職選挙法や政治資金規正法に違反する疑いがあると主張する。適切に対応しているというのであれば、首相自身の口からきちんと説明すべきだ。

ところが、首相は国会では、招待者の個人情報を口実に具体的な答弁を拒み、来年度の開催見送りについても『私の判断で中止した』と一言、記者団に告げただけだった。

首相は先日の2閣僚の辞任に際し『一人一人の政治家が自ら襟を正し、説明責任を果たすべきだ』と語った。であるなら、率先して、野党が求める予算委員会の集中審議に応じ、その言葉を実行に移すべきだ」。

社説の主旨である「首相自ら疑問に答えよ」に異論がある。

安倍晋三首相は、首相主催の「桜を見る会」の来年度の開催中止を決めたが、危機管理からである。早期の2人の閣僚更迭、英語民間試験導入中止もそうである。野党・朝日の狙いが、審議ストップにより、国民投票法改正案の成立阻止にあるからだ。4月に開催された「桜を見る会」の問題点を、今何故持ち出すのか、である。1952年から続く行事であり、民主党鳩山政権時でも開催されているのに、である。

問題は、もりかけ問題と同じである。憲法改正を主導する安倍晋三首相を潰したいが故に、である。安倍晋三首相の後援会から800余人が参加し、櫻を見る会の前夜ホテルで会費5000円で夕食会をしたことを問題視したのである。相場1万1000円はかかるのに、差額6000円を安倍事務所負担したとの邪推である。公選法違反、政治資金規正法違反であると。なんのことはない。立食パーティであるから、5000円で可能である。後援会の参加者はすべてが自己負担であるから、公選法違反にも、政治資金規正法違反になり得ない。差額6000円を安倍事務所が負担はフェイクニュースとなるが。

「今国会での国民投票法改正案成立のために」

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朝日の社説に「閣僚連続辞任」「長期政権の緩み極まる」が書かれている。

「内閣改造から2カ月もたたないうちに、重要閣僚が相次いで辞任に追い込まれた。『安定と挑戦』を掲げた人事の失敗は明らかだ。安倍首相は、政権全体への信頼を揺るがす事態であると重く受け止めねばならない。

先週の菅原一秀経済産業相に続き、今度は河井克行法相が辞表を提出した。きのう発売の週刊文春が、妻で自民党参院議員の案里氏の陣営の選挙違反疑惑を報じたためだ。

案里氏は7月の参院選広島選挙区で初当選した。文春によると、その際、選挙カーでマイクを握る運動員に対し、法定上限の倍にあたる3万円の日当を支払いながら、領収書を二つにわけて経理処理をするというごまかしをしていたという。

事実なら、公職選挙法が禁じる運動員買収にあたり、候補者本人が承知していなくても、連座制の対象となる人物の有罪が確定すれば、当選が無効になる。議員の身分にかかわる、ゆるがせにできない疑惑である。

ところが、案里氏は事務所の運営はスタッフに任せていたとして、『事実関係の把握に努めたうえで、説明責任を果たしたい』とのコメントを発表して終わり。夫の克行氏も記者団に『私も妻もあずかり知らない。法令にのっとった活動を行っていると信じている』などと短く語るだけだった。

きのうは参院法務委員会で克行氏への質疑が予定されていた。報道直後のスピード辞任は、国会での追及を逃れるためではなかったか。同様に衆院経済産業委員会を前に辞任した菅原氏は、その後1週間たつが、いまだに公の場で疑問に答えていない。

甚だしい説明責任の軽視は、首相自身にもいえる。閣僚辞任という重大な場面にもかかわらず、その説明は会見ではなく、記者団との『立ち話』。『責任を痛感』『国民に心からおわび』というが、2012年の政権復帰以降、疑惑や失言などによる閣僚の辞任は10人目である。これだけ繰り返されると、首相の反省がどこまで本気か疑わしいと言わざるを得ない。

克行氏をめぐっては、秘書への暴行やパワハラ、セクハラの疑いが週刊審で報じられ、閣僚としての資質を危ぶむ声があった。にもかかわらず、首相は法務・検察をつかさどる法相につけた。選挙区内での贈答疑惑を指摘されていた菅原氏の起用と併せ、長期政権のおごりと緩みが極まった感がある。

首相が本当に任命責任を感じているというのなら、まずは野党が要求する予算委員会の集中審議に応じるべきだ。自ら説明の先頭に立つことなしに、信頼回復への歩みは始まらない」。

社説の主旨である「長期政権の緩み極まる」に異論がある。

内閣改造から2カ月もたたないうちに、重要閣僚が相次いで辞任に追い込まれたが、官邸の危機管理の要諦である初動操作の迅速さ故の早期更迭が本質である。安倍晋三首相の悲願である憲法改正を実現するために、今国会での国民投票法改正案の成立が至上命題だからである。野党の目論見は、疑惑閣僚の追及をテコにした審議拒否による国民投票法改正案の成立の先送りにあるからだ。

問題は、安倍晋三政権が、11月に憲政史上最長の長期政権になるが、その目標は、憲法改正に収斂される。国政選挙6連勝が長期政権の要諦であるが、争点はアベノミクスの是非と憲法改正の是非が争点であった。改憲勢力で衆院3分の2以上、参院では4議席不足が現状であるが、補充によって参院も3分の2以上となり、改憲発議が可能となっている。長期政権の結果である。安倍晋三首相は、来年での改憲発議と国民投票が可能となったのだから、閣僚の早期更迭は必至となる。「長期政権の緩み極まる」ではなく、今国会での「国民投票法改正案」成立のために、である。

「改憲国民投票ありきが民意」

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読売の社説に「臨時国会」「将来見据え本質突く論戦を」が書かれている。

「臨時国会が近く召集され、本格的な論戦が始まる。直面する内外の課題にどう対処するか。野党は政府批判に終始するのではなく、施策の内容に踏み込んで論じてもらいたい。

質疑の焦点の一つは、日米が合意した新たな貿易協定である。政府は、承認案を提出する。

米国産牛肉や豚肉にかける関税の引き下げは、環太平洋経済連携協定(TPP)を超えない水準で決着した。自国産業保護を目的に相手国に対して圧力をかけるトランプ米政権と交渉し、現実的な落し所を探った結果だ。

国内の農家にどんな影響が出るか。対策をどう講じるか。冷静に検討することが欠かせない。保護主義の広がりを防ぎ、自由な貿易体制を維持することは、日本の国益に資する。TPPの参加国の拡大や、別の経済圏の構築など、通商政策のあり方についても意見を交わすべきだ。

社会保障制度も論点となる。厚生労働省は、年金財政の健全性について点検結果を公表した。経済が順調に成長した場合、モデル世帯では、現役男性の平均収入の50%の給付水準を維持できる。

野党からは、試算の前提条件が甘いとの指摘が出ている。経済成長の見通しなど、前提の置き方を丁寧に説明することが大切だ。

少子高齢化は急速に進む。経済の活力を中長期的に維持し、持続可能な社会保障制度を築くことこそ、本質的な課題と言える。

高齢者雇用の拡大や子育て支援の充実など、広範な分野の施策を効果的に進めることが肝要だ。

政府は、政策の方向性と狙いを分かりやすく示す必要がある。野党が問題点を指摘し、代替策を提起することで、国会審議を充実させることができよう。

憲法論議を前進させることも、臨時国会の課題だ。野党には、改憲に積極的な安倍内閣の下での憲法論議に抵抗感が根強い。

最高法規のあり方を不断に論じるのは立法府の役割だ。共通投票所の設置などを盛り込んだ国民投票法改正案を速やかに成立させたうえで、憲法本体に関する討議を再開しなければならない。

立憲民主、国民民主両党などは衆参両院で統一会派を結成して、臨時国会に臨む。閣僚発言の揚げ足取りを繰り返し、政策論争を置き去りにすれば、国民から批判を受けよう。会派内で、政策をすり合わせ、質問内容を精査する。質疑の質を高め、行政監視能力を向上させていく姿勢が求められる」。

社説の主旨である「将来見据え本質突く論戦を」は、正論である。

政府・与党は、臨時国会提出法案を15本に絞り込んだが、継続審議となっている国民投票法改正案を成立させるために、である。安倍晋三首相は国政選挙6連勝をなしたが、総裁任期は2021年9月まであり、祖父の岸信介元首相からの悲願であり、自民党の党是でもある憲法改正の施行を2020年までに為すが、安倍晋三首相のレガシーである。そのための国政選挙6連勝である。その結果が、日経の直近調査での改憲国民投票賛成58%である。民意の6割近くが改憲国民投票ありきとなったのである。

問題は、野党の抵抗である。野党は、立憲民主、国民民主などで衆参両院で統一会派を組み阻止にかかるが、政府・与党は、58%の民意をテコに、多数決で成立させるべきである。来年の通常国会で改憲発議を為し、来年11月に衆院選と国民投票とのダブル選とのシナリオである。国民の審判を受けるのだから、野党も文句を言えない。臨時国会での最大の対決法案が国民投票法改正案となり、野党の抵抗があっても多数決で押し切るべきである。最高法規を改正するのは立法府の責務である。

日経に「韓国法相 迫る包囲網」「検察、曹氏の子弟聴取」「野党、捜査介入で告発」が書かれている。

「親族の疑惑を抱える韓国の曺国(チョ・グク)法相を巡り、同国検察が捜査を着々と進めている。自宅の家宅捜索に加え事情聴取は娘や息子に及び、検察改革に着手した曹   氏をけん制する。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は検察の強引な捜査に警告を発し、これを支持する国民の大規模デモが開かれた。政権と検察による全面対決の様相を深めている。

≪文氏、検察改革へ対決姿勢≫

検察はこれまでに曺氏の娘の大学院不正入学に絡み妻を起訴、私募ファンドの不透明運用では親戚の男を逮捕した。最近も娘と息子、弟を相次ぎ事情聴取している。息子は名門の延世大大学院への不正入学、弟は亡き父が経営した学校法人を巡る不正な資金調達が取り沙汰される。

検察が狙う本丸は曺氏本人だ。23日には自宅を11時間にわたって家宅捜索するなど、なりふり構わぬ捜査姿勢を示す。国会の聴聞会であらゆる疑惑を否定した曺氏の証言を覆す資料探しを急いでいるとの見方がある。

この家宅捜索の際、曺氏が検事に電話で『妻の体調がすぐれず、息子と娘も家にいるので速やかに進めてほしい』と要請したことが判明。保守系野党の自由韓国党は法相が個別事件の捜査に介入したとして、職権乱用などの容疑で検察に告発した。

ニューヨークの国連総会への外遊中の出来事に、文大統領は怒りを抑えられなかったようだ。27日には『(文政権が進める)。検察改革を求める声が高まっている現実を検察は省察してほしい。人権を尊重する節制された検察権の行使が必要だ』とする声明を出した。

曺氏は最近の雑誌のインタビューで『韓国の検察はいかなる権力をも屈服させられる力を持つが誰も統制できない組織だ』と指摘し、検察の起訴独占権を抑制する改革に切り込む決意を語った。文政権側には一連の捜査を、改革の旗手と組織防衛へ暴走する抵抗勢力の全面衝突という構図に持ち込みたい狙いもある。

韓国ギャラップが27日に公表した世論調査で文氏の支持率は41%と、最低を記録した前の週と比べ1ポイント持ち直した。依然不支持率が上回っており、レームダック(死に体)への分水嶺とされる30%台への手前で踏みとどまっている状況だ。

文政権を支える革新勢力は、検察改革の支持へ結束を強めている。28日夜には疑惑の捜査を進めるソウル中央地検近くの大通りで検察改革を支持する市民団体が主催する大規模集会が開かれ、検察や疑惑を報じる保守メディアへの批判を叫んだ。全国からバスで集まった参加者は主催者側の予想を超え、最終的には数十万人規模に膨れあがったもようだ。

2020年4月に総選挙を控える文政権にとっては、革新支持層が強く固まる展開は望ましい。対抗する保守政党はばらばらで、今のところ無党派層を強くひき付ける魅力的な経済政策などを備えているわけではないからだ。

検察が今後の捜査で疑惑の決定的な証拠を握れば、曺氏が追い詰められ文政権が大きな打撃を受ける可能性がある。ただ、強引な捜査が際立てば、かえって絶大な権力を振るってきた検察を改革する正当性を浮き彫りにしかねない。文氏も検察も、熱しやすい国民感情の行方に神経をとがらせている」。

韓国ギャラップの27日調査で文氏の支持率は前回より1ポイント増の41%となったが、レームダックへの分水嶺とされる30%台手前で辛うじてとどまっているが、検察が曹氏の決定的な証拠を握れば、一挙に30%台へと急落する。文在寅政権の検察改革を阻止する検察次第となるが。

1、日経に「中国建国70年」「香港『反中デモ』激化」「台湾は連帯示す集会」が書かれている。

「『逃亡犯条例』改正案への反対をきっかけとする抗議活動が続く香港で29日、大規模なデモがあった。10月1日の中国建国70周年を祝う看板に火を付けるなど事実上の反中デモで、警察は催涙弾や放水砲を使ってデモ参加者を多数拘束した。台湾でも29日、香港支援のデモがあり、主催者発表で参加者は10万人規模にのぼった。

6月に始まった香港デモは17週目に入った。29日のデモは警察に事前申請しておらず、警察は出発地点の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)で阻止しようとしたが、集まった人たちは行進を強行した。デモ参加者は警察の暴力行為を調べる独立委員会の設置や普通選挙の導入など『五大要求』を掲げた。

一部の若者は地下鉄駅のガラスを割ったり、中国の国旗や習近平(シー・ジンピン)国家主席の写真を踏みつけたりした。デモ隊は繁華街を移動しながら警察と激しく衝突し、香港島中心部は騒乱状態になった。香港メディアによると、警察は威嚇のため発砲し、緊張が高まった。

香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は26日に市民との対話集会を初めて開いたものの、条例撤回以外のデモ隊の要求には応じない姿勢を貫いている。行政長官選挙の民主化を求めた2014年の雨傘運動から5年となる28日にも数万人が集まった。民主派団体は10月1日にも大規模デモを計画しているが、警察は許可しない方針だ。

29日には台湾・台北でも香港との連帯を示すデモ行進が行われた。香港と台湾の民主派団体が呼びかけ、台湾独立志向を持つ与党・民主進歩党(民進党)の幹部らも参加した。雨が降りしきるなか香港民主派と同じ黒い服を着た若者らが路上を埋め『台湾は香港とともにある』と声を上げた。

デモに参加した台北市内の大学生、謝さん(21)は香港の混乱を報道などで目にして『中国に統一されたら大変なことになるという実感が初めてわいた』という。デモを通じ『民主主義を守る意志を中国に訴えたい』と話した。

中国の統治が及んでいない台湾では、香港は自分たちとは別と考える人が多かった。ただ統一を目指す中国の圧力が強まるなか、デモ隊と香港当局による混乱が拡大したことで中国への警戒感が高まった。20年1月の台湾の次期総統選に向けては対中強硬姿勢の民進党から出馬する蔡英文(ツァイ・インウェン)総統への追い風となり、対中融和路線の最大野党・国民党の候補、韓国瑜(ハン・グオユー)高雄市長に対し優位に立っている」。

明日、中国建国70年を迎えるが、中国共産党の核心利益である香港と台湾で反中デモが激化している。「今日の香港は明日の台湾」との危機感からである。20年1月の台湾の次期総統選で対中強硬派の民進党の蔡英文総統への追い風となっている。

「改憲ありきが民意、日経調査で改憲の国民投票賛成58%」

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 8月12日、安倍晋三内閣の支持率低下に対し、日本株は逆行して上昇してきた。その背景には支持率が下がれば、財政出動など政策を打ち出すとの期待がある。都内で5月撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

朝日の社説に「自民の新体制」「改憲ありきは許されぬ」が書かれている。

「来月4日召集の臨時国会を前に、自民党が改憲論議に臨む新たな体制を固めた。安倍首相は原案作成を目標に掲げるが、改憲ありきでは、与野党の対立をあおり、冷静な議論にはつながらないと心得るべきだ。

首相は先の内閣改造後の記者会見で、衆参両院の憲法審査会において、今後は『自民党が強いリーダーシップを発揮していくべきだ』と語った。この2年間、衆院憲法審で実質審議が一度も行われなかったことに業を煮やしたのだろう。

党憲法改正推進本部長には、首相の出身派閥の長で、自衛隊明記など改憲4項目をまとめた細田博之・元幹事長を再び起用。憲法審の会長には、衆院は佐藤勉・元国会対策委員長、参院は林芳正・元文部科学相を充てる。野党とのパイプや交渉力に重きをおいた布陣といえる。

ただ、これまで憲法論議が進まなかったのは、改憲に前のめりな首相の姿勢や、野党を挑発するような首相側近の不用意な言動が原因ではなかったか。その根本を改めずに、野党との駆け引きに心を砕いても、実のある論議は期待できない。

首相は改憲論議の是非を訴えた今夏の参院選に勝利したことで、『議論すべきだとの国民の審判は下った』と繰り返す。

しかし、同時に、自民、公明の与党に日本維新の会などを加えた『改憲勢力』が、国会発議に必要な3分の2を維持できなかったことも重く受け止めるべきだろう。公明党の山口那津男代表が選挙直後、『憲法改正を議論すべきだと受け取るのは、少し強引だ』と指摘したのはもっともである。

そもそも、内外の課題が山積しているというのに、政権党の政治エネルギーを改憲に注ぐ緊急性や必然性がどれだけあるのか。朝日新聞の世論調査によると、改憲を求める声は一貫して小さい。党総裁の任期が残り2年となるなか、政権の『遺産』づくりという思いが先立つなら、本末転倒というほかない。

安倍政権は集団的自衛権の行使に道を開いた安全保障関連法など、世論の割れるテーマで熟議を拒み、最後は『数の力』で押し切る国会運営を繰り返してきた。衆院憲法審の会長となる佐藤氏は安保法成立を強行した時の国対委員長だ。自民党内は早くも『改憲論議は(憲法審の)会長職権で進めるしかない』との声がある。

改憲ありきではなく、国のあり方をめぐって大所高所から議員同士が闊達な議論を交わす。その環境を整える責任こそ自民党にある。通常の法案以上に丁寧で幅広い合意形成が求められる憲法論議を数の力で推し進めることなどあってはならない」。

社説の主旨である「改憲ありきは許されぬ」に異論がある。

朝日調査(14,15日)では、内閣支持率48%、不支持率31%、分からない21%、憲法改正賛成35%、反対44%、わからない21%となっているが、日経調査(11,12日)では、内閣支持率59%、不支持率は33%、分からないは8%、改憲の国民投票に賛成58%、反対32%となった。

問題は、朝日調査と日経調査といずれが精度が高いか、である。分からない21%の朝日調査より、分からない8%の日経調査の方が精度が高いとなる。日経調査が分からないと回答した人に対して二度聞きをしているからである。朝日調査は、二度聞きをしないことで、恣意的であると言わざるを得ない。反安倍であり、反改憲が社是だからである。日経調査の改憲の国民投票賛成58%がファクトとなり、朝日調査の憲法改正賛成35%、反対44%はフェイクニュースとなり、改憲ありきが民意となるが。

そもそも、安倍晋三政権は国政選挙6連勝である。今回の参院選で改憲勢力3分の2に4議席足りないが、無所属、国民民主党の一部で補充は可能である。この民意を慎重論の公明党も無視できず、改憲賛成にカジを切らざるを得ない。臨時国会での国民投票法改正案の成立は必至となるが。

「内閣支持率5ポイント増の58%、立憲支持率5ポイント減の7%」

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読売に「本社世論調査」「内閣支持58%に上昇」「日韓安保連携『必要』72%」が書かれている。

「読売新聞社は23~25日、全国世論調査を実施した。韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めたことを、『理解できない』とした人は83%に上った。日韓両国が安全保障面で連携する『必要がある』は72%で、『必要はない』の19%を大きく上回った。

輸出手続きを簡略化する優遇対象国から韓国を除外すると決めた日本政府の対応は『支持する』65%、『支持しない』23%だった。

元徴用工の問題などを巡って対立が続く日韓関係の今後について聞くと、『受け入れがたい主張を韓国がしている限り、関係が改善しなくてもやむを得ない』が64%で、今年2月調査の72%から8ポイント低下。『関係の改善が進むよう、日本が韓国に歩み寄ることも考えるべきだ』は29%(2月調査22%)に上がった。

安倍内閣の支持率は58%で、前回7月22~23日調査の53%から5ポイント上昇した。不支持率は30%(前回36%)。安倍内閣の外交・安全保障政策を『評価する』は54%(7月4~5日調査47%)、経済政策を『評価する』は45%(同38%)だった。

政党支持率は、自民党41%(前回40%)、立憲民主党7%(同12%)などの順。無党派層は37%(同27%)となった。
    
≪日韓対立「止むを得ず」64%、若年層「歩み寄りを」4割≫

読売新聞社の全国世論調査では、元徴用工の問題などで対立が続いている日韓関係  に対する考えを聞いた。輸出管理の強化など安倍内閣の韓国に対する対応は、国民の多くが評価しているが、若年層では関係改善へ日本からの歩み寄りを求める意見も少なくなかった。

今後の日韓関係について、『受け入れがたい主張を韓国がしている限り、関係が改善しなくてもやむを得ない』と思うか、『関係の改善が進むよう、日本が韓国に歩み寄ることも考えるべきだ』と思うか、二つの意見から近い方を選んでもらった。『やむを得ない』は64%と半数を超え、『歩み寄る』は29%だった。

この割合は、安倍内閣に批判的な人が多い女性や無党派層でも、全体と大きな差がなかったが、年代別では意識の差が表れた。若年層の30歳代以下は56%-42%と意見が分かれ、『歩み寄る』が4割を超えた。40~50歳代、60歳代以上は『歩み寄る』が2割台だった。同じ質問をした今年2月調査で、30歳代以下の『歩み寄る』は30%だったが、今回は12ポイント上昇した。

<野党統一会派「評価する」42%>

読売新聞社が23~25日に実施した全国世論調査で、立憲民主党や国民民主党などが、衆参両院で統一会派を組むことで合意したことを『評価する』は42%、『評価しない』は39%と意見が分かれた」。

以上の調査結果から次のことが読み解ける。

内閣支持率は前回調査(7月22日、23日)より5ポイント増の58%、不支持率は6ポイント減の30%、自民党支持率は1ポイント増の41%。外交・安保政策を評価する54%、日本政府の韓国のホワイト国外しを支持する65%が、経済政策を評価する45%、消費税率10%引き上げ反対49%を相殺して押し上げた形となった。

問題は、野党支持率の低迷である。立憲民主党は5ポイント減の7%、国民民主党は1ポイント減の1%、共産党は1ポイント減の2%、社民党は1ポイント減の0%、NHKから国民を守る党は1ポイント増の1%、れいわ新選組1ポイント減の0%。野党共闘は、19%から8ポイント減の11%と急落した。与党は45%と同じ45%。4分の1以下である。

野党第1党の立憲民主党が5ポイント減の7%、れいわ新選組が1ポイント減の0%をどうみるかである。国民が両党を政権担当能力がないとの見限った証左となるが。与野党の4倍格差があれば、次期衆院選も与党が圧勝との予測である。改憲の国民投票での過半数勝利も可能である。次期衆院選と国民投票とのダブル選を想定すれば、自民党支持層の思想武装が必須となる。「9条改憲は戦争への道」との左派メディア・野党の世論操作に対してである。

朝日の「記者解説」に岡田耕司アメリカ総局長が「泥沼の日韓、陰る米覇権 得するのは」を書いている。       

米国、中ロの共同飛行に大きな衝撃。日韓問題に「深い憂慮」も、調停は不発
トランプ米大統領、日韓問題深入りに慎重。背景に同盟軽視・二国間交渉重視
日韓関係の悪化、米国の覇権に陰り。韓国批判より冷静に安全保障戦略を

<つけ込み狙う中ロ>

7月下旬、米ワシントンに衝撃が広がった。日韓両国の防空識別圏が重なり合う東シナ海や日本海の上空に、中国機とロシア機が進入し、初の共同警戒監視活動を行ったからだ。ワシントンの外交関係者は、米国の同盟国・日韓の対立を受け、日米韓の防衛協力の揺らぎを見る試みと受け止めた。

東アジアの安全保障問題に詳しい米外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員は、『中ロは、日韓の緊張と米国の同盟国体制の弱体化につけこもうと待ち構えている。我々は中ロの準備態勢を過小評価してはいけない』と警告する。

事態を危惧したナッパー米国務副次官補(日韓担当)は8月初旬、『(中ロが)日米韓3カ国の間にくさびを打つようなことがこれ以上あってはならない』と訴え、『我々は日韓の     関係改善を図る責任があると考えている』と日韓両国に注文をつけた。

米政府は日韓の関係悪化に繰り返し『深い憂慮の念』を表明し、改善を働きかけてきた。その要因の一つは、韓国側が7月に入り、日本の対韓輸出規制に対抗し、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の再検討に言及し始めたことだ。GSOMIAは日米韓安全保障体制の柱の一つで、米国が尽力してまとまったものだからだ。

複数の日米外交関係者によると、米政府は韓国のGSOMIA離脱を防ぐため、日本側に輸出優遇対象国のリストから韓国を外す発表を延期するように要請。米政権高官は朝日新聞の取材に対し、米政府が日韓に互いに報復を注視する『休戦協定』を推し進めていることを明らかにした。だが、日本政府関係者は、『慰安婦や徴用工問題でさんざん日本が韓国からやられていたときに米国は何もせず、今更急に介入してきても遅すぎる』と語る。

<橋渡しせぬ米大統領>

日本政府が米政府の提案に振り向かなかった最大の理由は、米政権トップのトランプ大統領に日韓の関係改善に向けた強い意思が見えなかったことだ。トランプ氏は7月中旬、韓国の文在寅大統領から直接の関与を頼まれたことを明らかにしたが、『日韓両国首脳の要請があれば』という条件を付けた。見方によっては、安倍晋三首相に対し、韓国への対決姿勢を続けてもよいという『お墨付き』を与えたとも受け取れる。その後、日本は予定通り韓国を輸出優遇対象国から除外し、米政府の『休戦協定』調停は不発。韓国は日本への報復措置としてGSOMIAを破棄する事態に陥った。          

日韓は歴史認識という困難な問題を抱えており、歴代の米大統領は陰に陽に両国の橋渡し役を担ってきた。2014年、オバマ米大統領(当時)は安倍首相と韓国の朴槿恵大統領(同)の初会談を仲介し、日韓の慰安婦合意を後押しした。ある日米外交関係者はオバマ政権時代は米政権が一体となって日韓に協力を働きかけたと回想する。

しかし、『米国第一』を掲げるトランプ氏は異なる。同盟国相手でも、いかに多くの金を引っ張ってくることができるかが最大の関心事だ。NATO(北大西洋条約機構)加盟国に対しても安全保障をめぐる負担の大幅増を要求する一方で、貿易紛争を仕掛けている。在ワシントンのNATO加盟国のある外交官は、『我々はロシアの脅威に接しているのに、米政権がやっているのは同盟の弱体化だ』と嘆く。
         
トランプ氏は二国間交渉を好む。交渉相手が束になってかかってくるのを避け、個別に撃破できるからだ。トランプ氏は日韓に対し、米軍駐留経費の負担増を要求しており、日韓が分断されている方が好都合とも言える。

歴代米政権には、米国のアジア太平洋地域の覇権を支えているのは日米同盟と米韓同盟を土台とした日米韓の安全保障体制という認識があった。朝鮮戦争をきっかけに、朝鮮半島有事の際に前線で戦う米韓同盟、後方支援を行う日米同盟という想定のもと、日米韓の安全保障体制は築かれてきた。今では中国が米国の覇権に挑戦するほど軍事的なプレゼンスを高めており、その重要性はますます増している。

<日本は立て直す責任>

だが、今回の韓国のGSOMIA破棄決定で、日米韓の安全保障体制は大きく揺らぐことになった。米国は同盟国同士の争いを制御する能力がないことをさらし、権威は大きく傷ついた。同盟軽視を続けるトランプ氏のもと、同盟国を土台としてきた米国の覇権に陰りが出始めたとも言える。

カーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ上級研究員は米国が今後取り組むべきこととして、日韓のこれ以上の関係悪化を防ぐ努力を続けることと、日米韓の安全保障体制を守る仕組みをつくることを提案する。具体的には、高官レベルの3カ国協議を開催して対話を進め、日米韓の軍事演習を実施して安全保障協力を強化することが重要という。ショフ氏は『米国が中国に焦点を合わせようとしている時、日韓が(勝ち負けをはっきりさせる)ゼロサムゲームを演じるのは米国にとって最悪のシナリオだ』と指摘する。

一方、北朝鮮や中国の脅威に接する日本にとっても、米韓との防衛協力は極めて重要だ。日本の防衛当局間の間では、米韓同盟が日本の防波堤の役割を果たしているとの見方が強い。

日米同盟を基軸とする日本にとって真の脅威とは何か。日韓が『仲たがい』することで得をするのは誰か。中ロが防空識別圏に進入し、北朝鮮がミサイル発射を続ける現状を見れば、答えは明らかだ。日本の政治指導者たちは韓国批判に明け暮れるのではなく、安全保障戦略を最優先に日本の国益を考え、日米韓の安全保障体制の立て直しを図る責任がある」。

朝日の論理は、日韓関係悪化の責任は日本にあるから、日本が立て直す責任あるという。暴論である。韓国の文在寅政権が反日・親北の左派政権であり北朝鮮の傀儡政権との言及はない。GSOMIA破棄は、米韓同盟破棄へ、文在寅政権が踏み出したと同義となるのに、である。

産経に「トランプ氏、韓国に怒り」「G7・日米首脳会談」「北になめられている」が書かれている。                     

「韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めた直後に行われた今回の日米首脳会談では、北朝鮮政策をめぐる温度差が浮き彫りになった。トランプ米大統領は先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)の場で韓国側の対応に怒りをあらわにした一方、北朝鮮による短距離弾道ミサイルの発射を認める姿勢は崩さなかった。東アジアの安全保障を支える米国が北朝鮮の脅威を軽んじれば、日本の安全保障が置き去りにされる懸念が残る。

≪北ミサイルは容認≫

25日の日米首脳会談で、安倍晋三首相とトランプ氏は北朝鮮情勢について日米韓3カ国の連携を改めて確認した。ただ、24日のG7初日の討議でトランプ氏が韓国を『金正恩(朝鮮労働党委員長)になめられている』などと批判したことは、米国が日本と足並みをそろえる一方、日米韓の防衛協力の枠組みがもろいことも示している。日韓GSOMIAはアジア太平洋地域の米軍の運用を支えており、協定破棄は『実は日本より米国のほうが困る』(外務省幹部)ためだ。

ただ、北朝鮮の脅威をめぐっては、米韓対話を重視するトランプ氏は金氏を『率直な人間』と評価するなど、同盟国である日本の不安に関心は薄い。

25日の首脳会談でも、北朝鮮による短距離弾道ミサイルの発射を『国連安全保障理事会決議に違反する』と明言する安倍首相に対し、トランプ氏は『気持ちは理解できる』と述べつつ『(短距離)ミサイルを撃っている国はたくさんある』と語り、改めて容認する考えを示した。

北朝鮮の軍事的脅威はトランプ政権下でも増している。短距離とはいえミサイル実験を繰り返せば軍事力が高まり、日本にとって脅威が固定化されてしまう。

さらに韓国は、24日の北朝鮮の飛翔体発射に対し『強い憂慮』を表明するにとどまった。対北政策で日米韓の温度差は際立つばかりだ。

加えて、最近のトランプ氏の関心はイランに移っている。他のG7参加国も同様だ。今回は初日の討議で各国首脳から北朝鮮への言及はなく、安倍首相がG7で議論するよう求めた。トランプ氏が北朝鮮への融和に傾斜し、脅威を野放しにすれば、軍事力で米国と覇権を争う中国を利することにもつながる。トランプ氏と信頼関係を築く首相の外交力は今後が正念場ともいえる。

≪米、孤立回避の演出狙う≫

対イラン政策などをめぐって米欧の溝が目立つ中、トランプ米大統領は今回のG7サミットで、自由・民主主義の価値観を共有する各国との『協調』を演出したい考えだ。『米国第一』に邁進するトランプ氏だが、『米国の孤立』への警戒感はある。米中貿易摩擦が世界経済の攪乱要因だと批判されており、トランプ氏は中国の不公正貿易是正に向けた米国の政策に理解を求めるとみられる。

『偽ニュースにはうんざりだ。米国と6カ国の関係が緊張しているだなんて』。トランプ氏は25日、ツイッターにこう投稿した。欧州外交筋にはサミット直前まで『トランプ氏は本当に来るのか』といぶかしむ声があった。

米政権高官は『(トランプ氏が)成長を重視する経済政策を訴える』と説明。世界貿易機関(WTO)改革や、仏政府と対立するデジタル課税といった課題で、G7首脳と打開策を探る姿勢を強調する。来年の大統領選で再選を目指すトランプ氏は、経済の不安要因となる摩擦の種を少しでも減らしたいところだ。

ただ、トランプ氏は25日のジョンソン英首相との会談冒頭、『(米中貿易戦争は)必然的に起きた』と述べ、中国の不公正貿易を是正させる米国の制裁関税を正当化する姿勢を貫いた。

『G7だけが、中国の行動と対照的に(公正な)経済ルールを作れる』(米政権高官)と、中国への対抗策の必要性を各国に訴えていく思惑だ。

≪日米貿易最終段階へ、トランプ氏「実利」優先≫

トランプ米大統領は25日の日米首脳会談冒頭で『大きな貿易協定で合意間近だ』と述べ、農産品の対日輸出増加につながる貿易交渉の成果に期待を示した。大統領選に向けた国内農家からの支持拡大という『実利』を優先し、米産業界が求める包括的な対日協定を当面、断念した格好だ。

9月下旬の大枠合意にめどをつけた貿易協議は、会談直前まで米政権内に『悪魔は細部に宿る。合意するまでは合意したとはいえない』(大統領側近)と妥結に慎重な声が出ていた。

通商政策はトランプ氏の再選戦略に屋台骨だ。日本が自動車など工業製品で関税撤廃を求める中、利害が交錯する複雑な貿易交渉の結果、トランプ政権として『米国に製造業を取り戻す』という看板に傷をつけられない事情があった。

トランプ氏は今月中旬のペンシルベニア州の演説で対米投資を歓迎しながらも、『日本との貿易赤字は巨大だ』と不満を表明した。

6月下旬まで決裂の可能性すらあったと関係者が振り返る日米交渉で、米国が厳しい姿勢を転換させたのは、対日妥結が、輸出増を目指す農畜産業者らにアピールする格好の材料になるとの目算があったためだとみられる。

首脳会談では、一定の合意に向け、協議を加速することで一致。9月下旬の国連総会に合わせた次回の首脳会談での合意に向け、協議は最終段階に突入する。

日本側は、秋の臨時国会で批准の手続きを取ることも視野に入る。だが、全体のバランスが崩れ日本にとって不利な状況になれば、『国会で承認されない事態』(政府関係者)となる。自民党議員からは『早期の妥結よりも、日米ともにウィンウィンになることが重要』との声も上がっており、最後まで予断を許さない状況が続きそうだ」。

トランプ大統領は、24日のG7初日の討議で韓国を「金正恩氏」になめられていると批判、一方、25日の首脳会談で、北朝鮮の短距離ミサイルは容認すると。さらに、金正恩氏を「率直な人間」と評価した。文在寅氏は「信用できない」とこき下ろした。トランプ氏と安倍晋三首相の蜜月が、日米同盟強化に奏功するが。

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