日刊労働通信社 | 経団連、賃上げ明文化

経団連、賃上げ明文化

コラム 経済

産経に「経団連、賃上げ明文化」「政労使会議、復興法人税廃止促す」が書かれている。

「22日開催予定の政府と経営者、労働組合のトップによる政労使会議で、経団連が会員企業に対し、平成26年春闘での賃上げを含む報酬引き上げに努めるよう求める資料を提出することが14日明らかになった。経団連は政労使会議で賃上げを確約することにより、法人税に上乗せ課税されている復興特別法人税を1年前倒しで確実に廃止するよう、政府に求める狙いだ。

経団連の米倉弘昌会長が22日の政労使会議に提出する。米倉会長はこれまで、会見などで賃上げ要請に乗り出す意向を示していたが、賃上げ要請を明文化した形で政府に示すのは初めて。
政府は来年4月の消費税率引き上げに伴う景気腰折れを防ぐには、賃上げによる所得の改善が不可欠と見ている。法人税額に10%上乗せで徴収されている復興特別法人税を1年前倒しで25年度末に廃止すれば、企業の税負担が約9千億円軽減されるため、軽減分を賃上げに回すことが期待されている。

政府が10月にまとめた『民間投資活性化等のための税制改正大綱』では、『(復興特別法人税の)廃止が確実に賃金上昇につながる方策と見通しを確認することを踏まえたうえで、12月中に結論を得る』と明記した。
政府は企業の賃上げ動向を踏まえて、同税廃止の可否を最終判断する。政府は、経団連が賃上げ要請を明文化することで、賃金上昇に向けた見通しが示されたと判断し、同税を廃止する公算が大きい」。
23日開催予定の「政労使会議」で、経団連は、会員企業に対し、2014年春闘での賃上げを含む報酬引き上げ要請を明文化した資料を提出することを決めた。それを受けて、政府は、復興特別法人税の1年前倒しの廃止を決断する。約9000億円の軽減分が、賃上げに回ることになる。来年4月の賃上げは確実となった。

編集 持田哲也

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